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ロシアの「非友好国リスト」に上がった韓国…外交当局「経済影響など鋭意注視」

登録:2022-03-08 19:38 修正:2022-03-09 09:51
避難に途についたあるウクライナの女性が7日(現地時間)、ポーランドとの国境都市メディカに到着し、泣く子供をなだめている=メディカ/AP・聯合ニュース

 韓国政府が米国・欧州連合(EU)など国際社会と歩調を合わせて対ロシア制裁の強度を高める中で、ロシア政府が7日(現地時間)、48カ国からなる「非友好国」リストに韓国を含めて発表した。ウクライナ事態の余波で、韓-ロシア関係がぎくしゃくしている。

 韓国外交部のチェ・ヨンサム報道官は8日午後、定例記者会見で「ロシア政府が7日、48の非友好国の対象国を発表し、韓国も含まれた」として「政府はロシア側の今回の措置が今後の韓国経済に及ぼす影響を鋭意注視し、国内外の関連部門と緊密な疎通をとりながら必要な措置を検討していく」と明らかにした。韓国外交部の当局者は「ロシア政府の非友好国指定が韓国経済にどのような影響を及ぼすか、外交部、企画財政部、産業通商資源部など汎政府的な評価と分析作業が進められている」と話した。

 ロシア政府による非友好国リスト発表は、ロシア政府が今月5日に「対外債務支払いのための臨時措置に関する大統領令」を発表し、ロシアの政府・企業・個人が非友好国の債権者に対する対外債務を(ドルではなく)ルーブル貨で償還できるようにしたことに伴う後続措置だ。ロシア政府が発表した非友好国家リストには、米国、英国、EU(27加盟国)、オーストラリア、日本、カナダ、ニュージーランド、ノルウェー、韓国、シンガポール、台湾、ウクライナなどが含まれた。

 ロシア政府が非友好国リストに韓国を入れたのは、韓国政府が米国とEUなどの対ロシア制裁に加わり、制裁の強度を高めたことにともなう対応と読み取れる。韓国政府は先月28日に戦略物資輸出遮断措置などを、今月1日と7日には金融制裁措置を発表した。ジョー・バイデン米大統領は2日の一般教書演説で、対ロシア制裁に参加する国際社会の代表的な一員として韓国を取り上げ、8日には韓国政府の対ロシア措置に謝意を表わす書簡を文在寅(ムン・ジェイン)大統領に送った。

 ただし、まだウクライナ事態を契機に韓国とロシアが二国間レベルで直接対立・衝突するような状況ではない。韓国政府の対ロシア制裁は、「単独制裁」形式ではなく、国際社会と歩調を合わせてなされており、ロシア政府も非友好国リストに韓国を入れた事実を韓国政府に別途通知してはいない。これに関して外交部の当局者は、「一括発表以外に韓国に対する個別の通知はなかった」と話した。

イ・ジェフン先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/1034051.html韓国語原文入力:2022-03-08 17:53
訳J.S

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