文在寅(ムン・ジェイン)大統領が5日、7泊9日の欧州3カ国歴訪日程を終えて、ソウル空港に到着した。
文大統領は最後の訪問地であるハンガリーのブダペストを離れる際に残したフェイスブックの書き込みで、「主要20カ国首脳会議(G20サミット)と国連気候変動枠組み協約第26回締約国総会(COP26)で、世界が韓国に注目していることを改めて感じた」と明らかにした。さらに「朝鮮半島の平和に対する堅固な支持も確認した」とし、「高まった韓国の地位に見合うよう、国民の生活の質の向上に努める」と記した。
また、文大統領はハンガリーを訪問して初めて訪問したドナウ川遊覧船事故の犠牲者に対する追悼の念を示した。文大統領は「(ハンガリーとの)両国関係が深まれば深まるほど、2年前に命を失った韓国人26人の魂も癒されると思う。もう一度彼らを偲ぶと共に、捜索と救助に努め、悲しみを分かち合ってくれたハンガリー国民に感謝する」と書いた。
韓国に帰ってきた文大統領は、欧州訪問期間中に確認した課題の解決策作りに集中する計画だ。南北対話と朝米交渉の突破口を見いだすため、終戦宣言に向けた協議を続けるものとみられる。また、日本の岸田文雄首相との会談が実現しなかった状況で、いかに韓日関係の改善を図っていくかも課題として残った。2050年にはカーボンニュートラル(炭素中立)に向けて国内の温室効果ガス削減のための努力も続けなければならない。何よりもユン・ソクヨル前検察総長が野党第一党の「国民の力」の大統領選候補に選ばれたことで、本格的な選挙戦に突入した次期大統領選挙を公正に率いることも重要な課題だ。