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上半期の済州観光業、コロナ禍以前より好調

登録:2021-09-02 09:03 修正:2021-09-02 10:11
観光客で混雑している済州空港//ハンギョレ新聞社

 今年上半期、済州(チェジュ)地域の観光業界の売り上げが、コロナ禍以前の水準まで回復したことが分かった。特に特級ホテルとレンタカー業界は過去最高の好況を迎えたが、貸切バスや旅行会社など団体観光客を対象にする業種は深刻な売り上げ減少が続き、二極化が進んだ。

 済州道と済州観光公社がクレジットカードの売上資料を分析した資料「コロナ禍に伴う2021年上半期の済州観光消費への影響分析」によると、今年上半期の観光客が済州道で使った消費額は1兆3093億ウォン(約1250億円)。これは昨年同期の8434億ウォン(約800億円)より55.2%も増えた金額だ。特に、コロナ禍以前の2019年上半期(1兆955億ウォン)に比べても19.5%も増えた。

 全国基準で今年上半期の消費増加率が、昨年上半期に比べ2.1%、2019年上半期に比べ3.7%水準であることを考えれば、済州地域の観光消費回復の勢いが相対的に高くなっていることがうかがえると、観光公社側は明らかにした。コロナ禍で海外旅行の需要が済州道に集中したのが原因とみられる。

済州観光公社が発表した今年上半期の済州地域の消費額の推移=済州観光公社提供//ハンギョレ新聞社

 今年上半期の観光客の月別済州道内の消費額をみると、1月1124億ウォン(約107億円)、2月1684億ウォン(約160億円)、3月2140億ウォン(約204億円)、4月2663億ウォン(約253億円)、5月2824億ウォン(約269億円)で、毎月着実に増えている。 ただし、社会的距離措置(ソーシャル・ディスタンシング)が再編された6月は、2657億ウォン(約253億円)で伸び悩んだ。

 消費の増加は主にレンタカーや特級ホテル、コンドミニアムなど高コストの個別旅行関連業種に集中した。旅行・宿泊関連業種のうち、レンタカーや特級ホテル、コンドミニアムは2019年上半期に比べ2桁以上の成長を遂げ、特にレンタカーは3月68%、4月140%、5月123%の成長率を記録した。

 一方、団体観光客を主な客にする貸切バス、1級ホテル、旅行会社はマイナス成長が続いた。貸切バスの場合、1~3月には2019年同期に比べ、それぞれ-90%、-78%、-69%を記録した。観光客の消費額はコロナ禍以前よりも増えたが、業種内で「富める者はますます富み、貧しい者はますます貧しくなる」現象はさらに深刻化したわけだ。観光客でない済州道民の消費額は、今年上半期に1兆6293億ウォン(約1550億円)で、昨年同期の1兆6443億ウォン(約1560億円)より0.9%、2019年同期の1兆6535億ウォン(約1570億円)より1.5%減少した。

 観光公社は「今回の分析は新韓カードの売上データをカード全体の売上金額として推定した結果で、補正効果と現金使用額が落ちている点などを考慮し、推移と増減率を中心に見てほしい」と説明した。

ホ・ホジュン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/area/jeju/1010050.html韓国語原文入力:2021-09-02 02:32
訳H.J

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