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[社説] 国際スポーツ界の汚染を明かした‘審判買収’発言

登録:2010-01-10 10:18
https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/397924.html

原文入力:2010-01-08午後09:09:48

大韓レスリング協会会長であるチョン・シニル セジュンナモ旅行会長が2008年の北京オリンピック当時、外国レスリング審判らに金をばらまいたと法廷で述べ波紋が生じている。チョン会長は自身がパク・ヨンチャ前テグァン実業会長から税務調査宥和請託と共に受け取った15万中国元(約2500万ウォン)を、個人的に使ってはいないと弁解する為こういう陳述をしたもようだ。黒い金を受け取ったことに加え、その金でスポーツ精神に外れた審判買収行為を犯しても恥ずかしいとは思わないようだ。情けないことこの上ない。

チョン会長は国際大会で審判に金を与えることは‘慣行’だと主張した。事実ならば、この間うわさだけが飛び交っていた国際スポーツ界の汚染実態が今回のことで一部を現したわけだ。これまでも種々の国際大会で審判買収疑惑があった。韓国選手らの惜しい敗北の時にそのような疑惑が起こったことも一つや二つでない。2008年北京オリンピック アジア地域予選の時、男女ハンドボール代表チームに対する不公正判定論難が代表的だ。1988年ソウルオリンピックや2002年韓-日ワールドカップ時は、我が国もそのような疑惑を受けた。何をしても勝ちさえすればよいという勝利至上主義がスポーツを汚染させたためだ。こういう歪んだありさまは汗と涙で訓練してきたすべての選手たちを被害者にする。選手たちが公正に競争し正当な勝利を享受するために、審判買収など不正を厳しく遮断するのは極めて当然のことだ。

今回のことはすでに国際的にも口端に上っている。外国言論たちが関心をもって報道しており、国際オリンピック委員会(IOC)が真相調査を始める可能性まであるという。それでなくとも国際オリンピック委員会は、2002年米国,ソルトレイクシティ冬季オリンピック誘致わいろ醜聞以後、清潔と倫理を強調している。今回の審判買収発言が国際的に問題になるならば、その波紋も心配せざるをえない。疑惑を意識し韓国選手らにかえって不利益をあたえる場合もあり、韓国の正当な勝利を中傷する事例も出てくるだろう。直ちに来月カナダ,バンクーバー冬季オリンピックからそのような被害が出てくることもありうる。平昌冬季オリンピック誘致活動など、スポーツ外交の萎縮も憂慮される。

こういう心配を全て払拭するためには、今回の事件の真相を自ら明確にし厳しく責任を問わなければならない。合わせて我が国が国際スポーツ界の誤った慣行をなくす先頭に立つという姿勢も見せるべきだ。

原文: 訳J.S