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COVID-19、流行病になる可能性も…「インフルエンザのように長期対応体制を」

登録:2020-02-17 00:21 修正:2020-02-17 08:23
コロナ19の震源地である中国の湖北省武漢から政府チャーター機第2便で帰国し、忠清南道牙山の警察人材開発院で隔離生活をした在中韓国人らが今月16日午前、峨山市民たちの見送りを受け、貸し切りバスに搭乗して退所している=牙山/イ・ジョンア記者//ハンギョレ新聞社

 海外渡航歴も、感染者との接触歴もない82歳の韓国人男性(29人目の患者)が16日、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)に感染したことが判明し、国内でも感染源や感染経路が不明な市中感染の可能性が高まっている。国内外の多くの専門家たちが、COVID-19が季節型インフルエンザのように流行病になることもあり得ると見ている。このため、韓国政府の対応も、危険国を中心とした検疫から、市中感染に備える対策へと変化している。

■COVID-19はいつ終息するか

 米国疾病予防統制センター(CDC)のロバート・レッドフィールド本部長は13日(現地時間)、CNNとのインタビューで、「今回のウイルスはおそらく今季、あるいは今年以降も続くだろう」とし、「結局、ウイルスが拡散し、市中感染が起きるだろうと見ている」と話した。彼は「季節性インフルエンザと同じ意味で捉えなければならないかもしれない」と述べた。COVID-19が季節性インフルエンザのように流行を続けていくという見通しだ。

 このような懸念の根拠は、COVID-19の症状が軽微である一方、強い感染力を示しているからだ。パン・ジファン中央感染病病院運営センター長は「COVID-19の重症度がSARS(中小急性呼吸器症候群)やMERS(中東呼吸器症候群)より低いのは間違いない事実だが、患者たちがより活動的であるため、感染力を高める要因になり得る」とし、「日本でも疫学的な関係性が不明な事例が現れ、懸念が高まっている」と話した。 大韓感染学会は15日に発表した対政府勧告案で、「次の段階に起こり得る地域社会での流行は、大規模になるかもしれない」として、懸念を示した。チョン・ウンギョン中央防疫対策本部長も「COVID-19の特性上、患者が症状を認知しにくい初期から感染力があるだけに、市中感染の危険性が共存していると見ている」とし、「特に、持病がある人や高齢者の多い医療機関を中心に感染が広がる場合に備える必要がある」と述べた

■局面転換に応じた対策が必要

 国内で発見されたCOVID-19患者らは、それほど症状が重くない人が多いが、高齢者や基礎疾患を有する患者が感染した場合、症状が急速に悪化する恐れがある。キム・ホンビン盆唐ソウル大学病院教授(感染内科)は「今のように、検疫後に感染が疑われる患者を隔離し、感染が確認された患者との接触を防ぐ方式は長期戦には適していない」とし、局面の転換に応じて対応を変える必要性があると強調した。

 同日、中央事故収拾本部は、現行の「病院基盤重症呼吸器感染病監視システム」(SARI、13の医療機関)と「インフルエンザサンプリング監視システム」(52の医療機関)にCOVID-19の検査を追加すると発表した。この二つの監視システムは全国に散在する病院・医院から周期的に肺炎やSARS、インフルエンザが疑われる例について報告を受け、地域社会での感染を早期に発見するアラームの役割を果たす。これにCOVID-19を加えるのは、空港や港湾での水際対策を超え、COVID-19に対する地域社会監視システムを構築するという意味がある。イ・ジェガプ翰林大学聖心病院教授(感染内科)は「これまでは、MERSの経験に基づき、国外からの流入を阻止することに特化し、市中感染の初期感知と管理能力はまだ不十分だった」とし、「報告を行う医療機関を200カ所よりさらに増やして監視体系を構築すべきだ」と指摘した。

 患者の早期発見のための対策が稼動したことで、診断検査の需要も大幅に増える見通しだ。中対本は同日、診断検査件数が一日5千件に増えたと発表した。7日には3千件を消化した。今月末まで1で万件に増やす予定だ。

 同日、中対本が15日まで国内感染者28人の力学的特性を分析した結果によると、最初の症状は軽微な場合がほとんどで、発熱やのどの痛みがそれぞれ9人(32.1%)で最も多かった。入院してから、肺炎の症状が現れた患者は18人(64.3%)だった。これまで国内で感染した事例の10人は濃厚接触した家族や知人から感染した。症状がない状態での2次感染はまだ確認されていない。

パク・スジ、パク・ヒョンジョン、パク・ダヘ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/health/928466.html韓国語原文入力:2020-02-16 21:58
訳H.J

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