本文に移動

「無労組経営」サムスン・ディスプレイでも労組結成か

登録:2020-01-31 02:01 修正:2020-01-31 08:15
資料写真//ハンギョレ新聞社

 昨年11月に韓国労働組合総連盟(韓国労総)所属の労働組合が結成されたサムスン電子に続き、同じくサムスンの系列会社であるサムスン・ディスプレイでも労組を結成する動きが確認され、関心が集まっている。先月、裁判所が「サムスン電子サービス労組瓦解工作」に関わったグループの元・現役員に実刑を言い渡した中、サムスンの「無労組経営方針」を揺さぶる変化の風が吹き続けるか、注目される。

 30日の労働界の説明を総合すると、サムスン・ディスプレイ労組の設立に関する問い合わせが29日に韓国労総に届いた。労組の結成を推進するサムスン・ディスプレイの社員らは同日、カカオトークのオープンチャットルームを開設して関連議論を進めており、現在このチャットルームには1000人以上が参加しているという。

 彼らが労組結成を進めることになったのは、昨年1兆9000億ウォン(約1740億円)の営業利益を上げたと推定されるサムスン・ディスプレイが、成果給(OPI)を支給しないという方針を29日に明らかにしたことに不満を抱いたためとみられる。

韓国労総のホームページに登録されたサムスン・ディスプレイ労組結成についての問い合わせ//ハンギョレ新聞社

 29日に韓国労総のホームページに登録されたサムスン・ディスプレイ労組結成の問い合わせにょると、この問い合わせの著者は「昨年8月、会社側が成果給の支給方式を変更し、社員および役員に対しては関連事項についての告知もなく、マスコミを通じて一方的に通知してきた」とし、「これは労組がない会社だからこそ発生したと考えるしかない状況」だと労組結成推進の背景を説明している。この問い合わせは30日午後4時現在、8000件あまりの照会数と150件あまりの「労組結成支持」のレスを記録し、注目を集めている。

 サムスン・ディスプレイの労組結成に関し、韓国労総の関係者は「まだ初期段階なので、関連状況を明らかにすることはできない」と述べた。韓国労総を上級団体とする労組が結成された場合、サムスン電子の労組と同じ全国金属労働組合連盟に加入する可能性が高い。

 一方、韓国労総は、サムスン電子が社員たちに発送した労組への加入を督励するメールを29日に一括削除したことをめぐり、30日に声明を発表し「半世紀以上にわたり労組を嫌悪し、労組の結成と活動を組織的に妨害してきたサムスンの労組嫌悪症が再発した」として、「大韓民国憲法を無視して『無労組経営』を固守してきたサムスンの浅薄な労働観が根本的に変わらなければ、サムスンの不当労働行為は繰り返されるだろうし、労使関係は悪化の一途をたどることになるのは明らかだ」と警告した。

ソン・ダムン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/labor/926224.html韓国語原文入力:2020-01-30 16:05
訳D.K

関連記事