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北朝鮮「漁船を沈没させた日本政府、賠償すべき」

登録:2019-10-14 06:25 修正:2019-10-14 07:59
今月7日、北朝鮮の漁船と日本の漁業取締船の衝突事件を報道したNHK放送画面=NHKからキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 北朝鮮は、東海の大和堆漁場で今月7日に発生した北朝鮮漁船と日本政府の漁業取締船の衝突事件と関連し、日本に賠償と再発防止対策を要求した。

 北朝鮮外務省報道官は12日、「朝鮮中央通信」とのインタビューで、「7日、日本水産庁の漁業取締船が、朝鮮の東海海域で正常に航行していた我が国の漁船を沈没させる厚かましい行為をした」としたうえで、「我々は日本政府が我が国の漁船を沈没させ、物質的被害をもたらしたことに対して賠償し、再発防止対策を講ずることを強く求める」と述べた。

 外務省報道官は「日本側によって我が船員が救助されたものの、彼らの生命と安全は著しく脅かされた」とし、「このような事件が再び発生した場合は、日本に望まない結果がもたらされるだろう」と警告した。

 今回の事故の原因についても、日本政府とマスコミは「北朝鮮の漁船が取締りに応じず急旋した際、日本側の取締船と衝突したと誤導している」とし、「故意的な行為を正当化しようと躍起になって盗人猛々しいともいうべき態度を取っているが、我が国の漁船を沈没させ、船員の生命と安全まで脅かした今回の事件の責任から絶対に免れない」と主張した。

 外務省報道官は「我々がすでに我が国の漁船の活動に対する妨害や取締り、その他の物理的行動が突発的な衝突を引き起こしかねないとして、事前に警告したにもかかわらず、(日本は)挑発的な行動に出た」とし、「(北朝鮮が)それに対応し、必要な行動措置を取っても日本側は何も言えないだろう」と主張した。

 日本政府の発表によると、7日に衝突が起きた場所は、石川県能登半島から北西350キロの海域で、東海の「大和堆」漁場として知られている。ここはイカとカニなどの漁獲量が多い「黄金の漁場」に挙げられる。日本が自国の排他的経済水域(EEZ)内だと主張する海域だ。大和堆の一部は、韓日漁業協定上の両国の中間水域に属する。日本政府は当時の状況について、「北朝鮮のイカ漁船が自国の排他的経済水域(EEZ)である大和堆周辺で違法操業しており、立ち退きを要求する取締船に北朝鮮漁船がぶつかった」と説明した。しかし、北朝鮮はこれに反発し、日本の取締りを問題視したのだ。

 北朝鮮と日本は大和堆と近隣海域における北朝鮮の漁業活動をめぐり、対立を続けてきた。北朝鮮は大和堆漁場が日本の排他的経済水域に属するという主張を認めていない。国連の対北朝鮮制裁後、北朝鮮が漁業活動を強化しており、最近、両者の衝突はさらに頻繁に起きている。今年8月、同海域で北朝鮮海軍のものと見られる旗を掲げた船が一時、日本の海上保安庁の巡視船に30メートル距離まで接近したことがある。当時、北朝鮮の船の乗組員が小銃を構えて見せたこともあったと、日本のマスコミが報じた。当時北朝鮮は、日本の巡視船に対して同海域が北朝鮮の排他的経済水域だと主張したものと見られる。「朝鮮中央通信」は9月17日付で、北朝鮮外務省報道官が「8月23日と24日、我々の専属経済水域(排他的経済水域)に違法侵入した日本の海上保安庁の巡視船と船舶が、我が共和国の自衛的措置によって追い出された。我々が自国の水域から日本側の船舶を追い出したのは正々堂々とした主権の行使だ」と述べたと報じた。

パク・ミンヒ記者、東京/チョ・ギウォン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/912977.html韓国語原文入力:2019-10-13 13:43
訳H.J

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