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日本の大学生、世宗市を訪問…行政都市建設プロセスに関心

登録:2019-02-13 09:59 修正:2019-02-13 18:01
イ・チュンヒ世宗市長が今月11日、世宗市を訪問した日本の同志社大学の学生たちに韓国の行政首都建設計画などを説明している=世宗市提供//ハンギョレ新聞社

 「首都を移転するには現在の首都と移転地、誘致しようとする地域との間にあつれきが生じます。韓国にはどのようなあつれきがあり、どんな方法で世宗市(セジョンシ)を短期間で建設することができたのですか」

 11日午後6時、世宗市庁会議室では、行政都市建設プロセスを知りたい日本人大学生たちの質問が続いた。彼らはこの日、1泊2日の日程で指導教授と共に韓国行政都市訪問団として入国した京都の同志社大学政策学部4年生の学生たちだ。彼らは政策学部の学生らしく、首都移転によるあつれき解消政策に関心が多かった。世宗市の担当者が、2004年に行政首都建設法が制定されたが、憲法裁判所がこれを違憲決定し、行政都市建設法に代替されたプロセスを紹介すると、学生たちは「対策」とメモし、クエスチョンマークを書き込んだりもした。

 学生のマブチタカヒロさんが行政都市建設による“あつれき”について尋ねると、世宗市のクォン・ヨンソク経済政策課長は「国土バランス発展の次元で、政府省庁は行政都市、公共機関などは全国の革新都市に分散配置した。ソウルと首都圏は経済・芸術・国際中心機能を維持することであつれきを最小化し、特別法によって日程通りに世宗市を建てた」と説明した。

 世宗市の法的地位に関する質問も出た。シマダアキホさんは「世宗市は特別自治市だ。運営方法がほかの都市と違う点があるのか知りたい」と言った。これに対し、イ・チュンヒ世宗市長は「世宗市は基礎自治体の機能を共に持つ広域自治体だ。他の都市と違う点は、邑・面・洞(町、村にあたる行政区域)の長を市民が推薦するなど、市民の参加を拡大する政策が挙げられる」と説明した。

 同志社大学の学生たちはこの日、幸福都市広報館、大統領記録館、政府世宗庁舎と住居団地、交通計画など主要都市施設を見学した。彼らの訪韓は、世宗市と京都府が民間交流の次元で準備した。世宗市関係者は「日本の学生たちが世宗市を見学しながら韓国の行政都市政策の決定と建設プロセスを理解してくれれば。また、30年間足踏み状態にある日本の首都移転計画の対策を研究するきっかけにもなるだろう」と期待した。

京都の同志社大学の学生たちが今月11日、世宗市庁を訪問し、韓国の行政首都建設過程と世宗市の特徴などを調べた後、イ・チュンヒ世宗市長らと記念撮影をしている=世宗市提供//ハンギョレ新聞社

 日本は1990年に首都移転計画である「国会等移転に関する決議」を行い、栃木・福島、岐阜・愛知、三重・畿央地域の3カ所を候補地に選定した。しかし、最終候補地を決められないまま福島などを襲った東日本大震災に大規模な財政が投入され、水面下に沈んだ。

 一方、同志社大学は1875年に日本の教育家であり宗教家の新島襄が設立した学校で、詩人の尹東柱(ユン・ドンジュ)、鄭芝溶(チョン・ジヨン)などが留学した。

ソン・インゴル記者igsong@hani.co.kr(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/area/881824.html韓国語原文入力:2019-02-1220:17
訳M.C

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