文在寅(ムン・ジェイン)大統領が日本に和解・癒やし財団を解散する意向を明らかにした翌日の27日、日本軍性奴隷制(「慰安婦」)被害者ハルモニ(おばあさん)のキム・ボクトンさんとキル・ウォンオクさんが台風で被害を受けた朝鮮学校を支援するため、直接日本に向かった。
キム・ボクトン奨学基金に関するニュースを伝えるフェイスブックページ「キム・ボクトンと未来世代」は「27日午前、キム・ボクトンさん、キル・ウォンオクさんが大阪に行き、直接朝鮮学校を訪問して、義援金を伝える予定」だと明らかにした。台風21号により朝鮮学校が被害を受けたというニュースを聞いたキム・ボクトンさんは「病に侵されたとしても、やるべきことをやらないわけにはいかない」として、今回の日本訪問を正義記憶連帯側に提案したという。
「キム・ボクトンと未来世代」は「キム・ボクトンさんは『日本政府は朝鮮学校には全く支援しないから、私がしなければならない。学校があってこそ子どもたちも勉強できる』と話した」とし、「キムさんは通帳に少しずつ貯まった支援金をすべて奨学基金に寄付しており、キル・ウォンオクさんも『姉さんが頑張っているから私もやる』として、3百万ウォン(約30万円)を寄付してくれた」と伝えた。キムさんの呼びかけで市民たちから集まった義援金は3千万ウォン(約300万円)に達する。
キムさんは今月10日、被害を受けた朝鮮学校の復旧のため、1千万ウォン(約100万円)をキム・ボクトン奨学基金に寄付した。キムさんは当時、フェイスブックに掲載した映像で「(朝鮮)学校が今回(災害で)大きな被害を受けたそうですが、一日も早く復旧して学生たちが勉強できるようにしなければなりません。学校が回復して子どもたちが学校に行けるように、皆さんのお力添えをお願い致します」として、市民たちの後援を呼び掛けた。2人は大阪など日本各地の朝鮮学校を2泊3日の日程で訪問する予定だ。
2014年に基金5千万ウォン(約500万円)でキム・ボクトン奨学基金を作ったキムさんは、奨学基金で朝鮮学校の生徒たちを支援している。2016年には大阪朝鮮学校の学生2人が、2017年には京都朝鮮学校の学生4人がキムさんの奨学金で学校に通っている。