本文に移動

「ご飯一膳を30円に」農業者が大統領府前に集まった理由は

登録:2018-09-12 08:18 修正:2018-09-12 08:47
今月11日午前、大統領府前の噴水で全国農民会総連盟、全国コメ生産者協会など5つの農民団体が乗り出し「コメ目標価格保障、収穫期のコメ対策を求める記者会見」を開いている//ハンギョレ新聞社

 秋の収穫期を迎え、政府と国会に向けてコメ目標価格の引き上げを求める声が上がった。

 全国農民会総連盟、全国コメ生産者協会など5つの農民団体は11日午前、大統領府前の噴水で記者会見を開き、「農業を維持するために、コメ1キロ当たり少なくとも3000ウォン(約300円)の価格を保障し、糧穀早期購入など収穫期のコメ対策を立てなければならない」と要求した。韓国コメ専業農中央連合会のキム・グァンソプ会長は「まさに収穫期が始まった忙しい時期に、農民らが生存権を守るために大統領府まで来た」とし、「コメ目標価格はコメの最低価格に対する社会的合意であり、食糧主権を守るためにも現行の1キロ2千ウォン(約200円)水準から3千ウォン水準に引き上げなければならない」と主張した。コメ1キロはご飯10膳分で、農民団体はこれを利用して「ご飯一膳300ウォン(30円)」というスローガンを使用している。

 農民団体は特に、今年が5年ぶりにコメ目標価格が再設定される年だという点を強調した。「コメ目標価格」とは、収穫期の産地米価格が目標価格以下に落ちたときには、目標価格と産地米価格の差の一定部分を変動直払金で保障する制度だ。現行のコメ目標価格は18万8000ウォン(約1万8600円)で、2013年当時の価格が5年たった今まで維持されている。農民団体は「コメ目標価格制度が導入された2005年以降、13年間で目標価格はたった一回引き上げられただけ」だとし、「農民たちの要求である『ご飯一膳300ウォン』にするには、コメ80キログラム基準で24万ウォン(約2万4千円)程度の目標価格が提示されなければならない」と主張した。

 9月の通常国会が開かれた後、各政党もコメ価格対策を打ち出している。正義党のユン・ソハ議員は7月、コメ目標価格基準で22万3000ウォン(約2万2千円)を提案した。民主平和党は先月、政党レベルでコメ目標価格基準を24万5000ウォン(約2万4千円)で提示した。農林畜産食品部のイ・ゲホ長官も10日、「物価上昇率を反映したコメ目標価格は19万4000ウォン(約1万9千円)以上にすべき」という立場を示した。

 農民団体はまた、コメの統計単位も現実に合わせて変えなければならないと主張した。全国農民会総連盟は「国民全体の1人当たりのコメ消費量は80キロ未満の状況なのに、政府の統計は80キロを適用しており、コメ価格の規模を増やして解釈する余地がある」とし、コメ統計および政策決定の単位を小規模である1キロに統一することを提案した。

ファン・クムビ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/861571.html韓国語原文入力:2018-09-11 20:51
訳M.C

関連記事