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‘ミスター年金’厚生大臣,‘ミスター脱官僚’になるだろうか

登録:2009-09-19 07:07

原文入力:2009-09-18午後09:18:25
“膿絞り出す”訓示に拍手なき官僚たち
閣僚中 最も期待大きく…民主党・官僚 主導権争いの象徴に浮上

キム・トヒョン記者

←長妻昭 日本,厚生労働大臣

17日午後、日本,東京霞ヶ関(日本官庁街)の厚生労働省講堂。
前日スタートした民主党政権の初代厚生労働相に任命された長妻昭(写真)は職員を集め「今年中に今までに積もった(組織の)膿を絞り出すことを願う」と第一声を発した。5000万件に達する年金記録脱落問題を暴き、‘ミスター年金’と呼ばれ、国民的人気が高い長妻昭厚生労働相の訓示内容に講堂は水を打ったように静かだったと<読売新聞>は伝えた。先立ってこの日午前10時頃、次官など約50人は官僚たちの‘天敵’と呼ばれる長妻昭厚生大臣が初登庁する姿を緊張した表情で迎えたが、誰も拍手する人はいなかった。この日、厚生労働省に展開された風景は官僚依存政治の打破を最大執権公約として前面に掲げた民主党政権と官僚の主導権争いを象徴的に見せる場面だ。

長妻昭厚生大臣は2006~2007年にすでに支払った年金が未納とされた事実を国会質問等を通じて執拗に食い下がり、安倍晋三政権から5000万件の年金記録が脱落していたという告白を得る凱歌を上げた。彼は2006年に自身の年金記録がないという事務室配達ハガキ一通をそのまま放ってはおかなかった。1990年の政界入門前、経済雑誌記者生活をして集中的に食い込んだ年金問題関連調査報道能力を発揮し、官僚らの嘘行進を続々と引き出した。

鳩山由紀夫総理が長妻の主特技を生かし官僚の積弊をつまみ出すよに虎穴に押し込んだことに対する日本国民の期待感は高い。<東京新聞>が18日、各分野の専門家10人を対象に鳩山総理以外17人の新任閣僚らに対する期待値順位を付けた結果、長妻昭厚生大臣は1位に上がった。

しかし、福祉・労働・保健など庶民と労働者の暮らしと直結する数多くの課題を抱えている厚生労働省の役人たちに自ら膿を絞り出すようにさせることは容易ではない。まず直ちに5000万件に達する年金が脱落した元帳記録とコンピュータ記録とを対照し正すことは厚生労働省7000人を全員動員しても数十年がかかるという主張も出てくる。官僚との核心戦場である厚生労働省で戦果を上げられなければ、民主党の脱官僚政治全体が動揺しかねない。また予算編成・統制の強大な権限を握った国家戦略局と行政刷新会議から公約実践に必要な福祉・雇用予算を絞り出すことも侮れない。

しかし長妻昭厚生大臣は17日、言論インタビューで年金記録問題を国家プロジェクトとして掲げ大々的な調査に着手すると意欲を示した。また△児童手当支給(中学校卒業時まで毎月2万6000円) △製造業者に対する派遣労働を禁止することを骨格とする労働者派遣法改正△75才以上の老人たちの医療保険料を引き上げた後期高齢者医療制度の廃止など、民主党のマニフェスト(執権公約)を直ちに実行すると意志を現わした。

東京/キム・トヒョン特派員aip209@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/377567.html 訳J.S