米下院が25日(現地時間)、本会議を開き北朝鮮・ロシア・イランに対する制裁法案をまとめたパッケージ法案を賛成419人、反対3人で通過させた。
下院が処理したパッケージ法案は、大統領がロシア制裁を緩和もしくは解除しようとする時は必ず議会の検討を経なければならないと規定し、ロシアに友好的なドナルド・トランプ大統領を牽制することに焦点が合わされている。このために5月4日に下院本会議で通過した「対北朝鮮遮断および制裁現代化法」をパッケージ法案に再び組み入れ再通過させる形式を取った。
「対北朝鮮制裁現代化法」は、行政府の制裁権限を大幅に拡大したことが特徴だ。行政府が必ず履行しなければならない義務事項ではないが、必要に応じて人道的目的を除き他の国家の北朝鮮に対する原油および石油製品の販売と移転を禁止できるようにした。第3国の北朝鮮労働者雇用、北朝鮮の食品・農産品・漁業権・織物の購買や獲得に対する制裁も行政府の裁量に任せた。
このパッケージ法案は、上院の表決とトランプ大統領の署名を経ることで法律として確定するが、上院での表決時期と手続きはまだ決まっていない。これはミッチ・ マコネル共和党上院院内代表の権限だが、彼はオバマケア(医療保険制度改革)の廃棄・修正問題で考える余裕もない状況だ。
この法案が上院を通過すれば、トランプ大統領が拒否権を行使することは難しい。ホワイトハウスのサンダース報道官はこの日「大統領は北朝鮮、イラン、ロシアに対する強力な制裁を支持する」として「下院を通過した法案内容を検討中」とのみ明らかにした。