北朝鮮メディア「ソさん死亡説」報道に
「人権保護管が保護センターで面会し
健康な状態で調査を受けている」と発表
4月7日に入国した、いわゆる「国外北朝鮮レストラン集団脱北従業員」など13人が、現在どのような状況におかれているのか、ますます注目を集めている。このうちの一人、ソさん(22)の死亡説が北朝鮮メディアで報じられる中、彼女らとの面会を求める「民主社会のための弁護士会」(民弁)所属弁護士たちの前に、国家情報院が立ちはだかっているからだ。統一部と国家情報院は、北朝鮮レストランの従業員全員が「健康な状態で調査を受けている」と明らかにした。
民弁の接見要請を拒否した国家情報院は17日、「北朝鮮レストランの女性従業員12人(1人は男性支配人)は、自由意思に基づいて保護を求めた北朝鮮離脱住民であり、難民や刑事被疑者など、弁護人の面会対象ではない」という立場を示した。それとともに国家情報院は、彼女たちが滞在しながら調査を受けている北朝鮮離脱住民保護センター(旧国家情報院合同尋問センター)の人権保護管が面会したと付け加えた。
しかし国家情報院は、人権保護管が面会した日時を「公開できない」とするなど、具体的な言及は避けた。民弁のチェ・ヒジュン弁護士は「13日、民弁が接見を公式要請した時には、人権保護管が面会していなかったと聞いているが、14〜15日の週末の間に人権保護管の面会が行われたということなのか」と反問した。2008年に開院した国家情報院合同尋問センターは、ソウル市公務員スパイねつ造事件などを起こし、これまで外部と完全に隔離された状態で人権を侵害しているなどと批判されてきた。このため、国家情報院は2014年、合同尋問センターを北朝鮮離脱住民保護センターに名前を変えると共に、法律専門家を人権保護管に任命し、脱北民たちに法律相談を提供すると発表した。
人権保護管の面会が確認されていない状況で、民弁は直ちに「弁護人の助力を受ける権利」を彼らに保障することを求めている。昨年11月5日、国連自由人権委員会が発表した「北朝鮮離脱住民の拘禁に関する勧告」は、脱北した人が拘禁期間の全般にわたって「弁護人の助力権」を保障されるべきと規定している。何よりも、主に20代前半の女性従業員たちの北朝鮮にいる家族たちは「国家情報院による誘引拉致」と主張し、国連人権理事会などの国際機関に要請文まで送った状況だ。彼らの中には未成年者であるリさん(17)まで含まれており、弁護人の適切な支援が急がれる状況だと民弁は判断している。
ただし、北朝鮮メディア「やまびこ」の9日の報道を皮切りに、米国の「民族通信」、国内の「自主時報」などが相次いで報じている絶食によるソさんの死亡説は、北朝鮮離脱住民センターの運営方式などを考慮すると、北朝鮮側の「宣伝戦」の一環として行われた一方的な主張の可能性が高いものとみられている。しかし、北朝鮮レストランの従業員たちが北朝鮮離脱住民センターではなく、別の施設に滞在していると見る専門家たちもいる。統一部当局者は「彼女たちは韓国社会に定着するための初期段階にあり、安定を取り戻していく過程だ」と説明した。
韓国語原文入力:2016-05-17 19:43