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朴大統領、北朝鮮抜きの「5カ国協議」推進を指示…中国は即刻拒否

登録:2016-01-22 23:47 修正:2016-01-23 07:57
朴槿恵大統領が22日午前、大統領府で開かれた外交・安保・統一分野業務報告に参加し発言している= 大統領府写真記者団//ハンギョレ新聞社

韓国国防部「韓米間の北朝鮮核情報リアルタイム共有体制を年内に構築」

 朴槿恵(パククネ)大統領が22日、北朝鮮の核問題解決のための対話の枠組みである6カ国協議の実効性に疑問を提起し、北朝鮮を除いた「5カ国協議」の推進を関係部署に指示した。 朴大統領が北朝鮮を除いた5カ国協議の開催方案を公開の席上で言及したのは今回が初めてだ。 朴大統領が北朝鮮を含む対話と交渉を事実上排除して、対北朝鮮圧迫外交を強調しだしたため南北間の緊張も高まる可能性が強まった。

 朴大統領はこの日午前、大統領府迎賓館で開かれた外交・国防・統一部合同業務報告で「過去には6カ国協議が北朝鮮核問題を対話で解決する枠組みとして有用性があったが、会談自体が開けない状況が続いており、会談を持っても北朝鮮の非核化に役立たないならば実効性の問題が提起されざるをえない」として「6カ国協議だけでなく北朝鮮を除く5カ国協議を試みるなど多様で創意的な接近方法を探さなければならない」と話した。 6カ国協議は2008年12月を最後に中断状態だ。 5カ国協議は、2003年に6カ国協議が始まって以来、韓国、米国、日本を中心に何度も推進されたが、中国とロシアの反対で一度も実現していない。

 だが、6カ国協議の議長国であり対北朝鮮制裁の“鍵”を握っている中国は、6カ国協議の早期開催を繰り返し強調した。 中国外交部の洪磊報道官はこの日午後、定例ブリーフィングで「9・19共同声明をしっかり守り6カ国協議をはやく再開し北東アジアの平和安定を守らなければならない」と話した。

 朴大統領は「当分は南北関係が厳しく停滞状態が避けられないだろうが、韓国の対北朝鮮政策の確固たる原則を守らなければならない」として「北朝鮮と急いで対話することが重要なのではなく、原則をもって接近することが南北関係改善のための近道」と強調した。

 朴大統領は「国連安全保障理事会(安保理)で強力で実効的な対北朝鮮制裁が導出され、二者あるいは多者次元でも必要な追加措置が取られるよう全ての外交力量を集中することを願う」と注文した。 また「北朝鮮核問題は時間が経つほど状況が悪化し解決が難しくなっていくという事実を、周辺国に明確に知らしめる必要がある」と強調した。 朴大統領は特に「中国の協力がカギ」とし「(北朝鮮が)イランのように(核を放棄して)国際社会に出てこれるよう(中国政府が)効果的な措置を取ることを期待する」と話した。

 国防部はこの日の業務報告で韓米軍当局間で北朝鮮の核・ミサイル関連情報をリアルタイムに共有するチャンネルを今年構築する方針だと明らかにした。 これに伴い、韓日間のリアルタイム情報共有も年内に実現される可能性が高まった。 韓米日は2014年12月、3国間情報共有約定を結び、北朝鮮の核・ミサイル脅威に関する「口頭・視角・電子・磁気または文書を含む」すべての形態の情報共有に合意したことがある。

 一方、韓国統一部は国会の要請によりこの日午後、板門店の連絡官窓口を通じて北朝鮮側に「北朝鮮の4次核実験糾弾および核廃棄要求決議文」を渡そうとしていたが、北朝鮮側は受け取りを拒否した。

チェ・ヘジョン記者、パク・ビョンス先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/727524.html 韓国語原文入力:2016-01-22 22:06
訳J.S(1520字)

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