18日、京畿道・龍仁(ヨンイン)で自殺した国家情報院職員のイム氏(45)が、死亡する直前まで数日間に亘り、問題のハッキングプログラムの導入および運営に関連し、国家情報院内部の特別監察を受けていたことが確認された。
20日、当局関係筋によると、イム氏は14日頃から国家情報院で職務と関連した特別監察を受け、自殺した当日にも午前10時から国家情報院で後続の監察を受ける予定だったことが確認された。
自殺当日も国家情報院の内部監察予定
野党攻勢が負担となったという与党主張と異なり
「陳述書に拇印まで押された聞く」
情報機関に明るい関係者が明らす
「監察内容公開」要求が高まる見込み
関係筋は「18日午前10時から国家情報院で調査される予定だったイム氏が出席時間まで現れないので、監察当局が家族に連絡し、家族もイム氏に連絡したが通じないため事故を疑い当局に申告をしたと理解する」と話した。イム氏の自殺動機がハッキングプログラム導入・運用と関連した“野党の攻勢”のためとしたセヌリ党の主張とは異なり、監察過程でイム氏が相当な圧迫を受けていたとの解釈が可能になる。
情報機関の事情に明るい別の関係者は「国家情報院はイム氏に対し数日かけ強く監察を進め、陳述書に拇印まで押させたという」と語り「その過程でイム氏がかなり心理的圧迫を受けたと思われる」と指摘した。
19日の国会情報委員会で与党セヌリ党幹事のイ・チョルウ議員はブリーフィングで「この問題が大きくなり、(イム氏が) 『なにをしたんだ』という世論の高まりとともに監察も始まると、かなりの圧迫を感じていたようだ」と明らかにしたが、数日間かけた監察の事実を具体的に説明しなかった。イ議員はまた「イム氏は対テロ、対北朝鮮工作用資料が物議を醸すと思って削除し、(17日午後)国家情報院長がすべての使用記録を公開するとしたことで圧迫を受けたようだ」と述べたことがある。
同党のパク・ミンシク議員はブリーフィングで「故人はハッキングプログラム導入時からの実務者だったため、これが大きな政治問題になると様々な圧迫を感じたのではないかと推測する」と語り、政界やマスコミの疑惑提起が主な圧迫であるかのように説明した。
しかしイム氏が自殺する直前まで集中的に内部監察を受けていたことが確認され、イム氏の具体的な自殺動機は、もう少し複雑なものだった可能性が出てきた。これに伴い、イム氏の自殺動機を明らかにするためには、国家情報院が進めた監察調査の結果も公開すべきだとする世論が力を得るものと見られる。
韓国語原文入力:2015-07-21 00:22