大田(テジョン)山内(サンネ)虐殺事件は1992年2月、月刊『マル』を通じて初めて世に知らされた。 虐殺過程に加担した警察関係者の告白を載せた記事だった。続いて1999年12月に米国立文書保管所の関連文書が公開され、2000年以後には関連市民団体が何度もこれを問題提起し公論化された。 2005年にスタートした国家機関「真実・和解のための過去事整理委員会」(真実和解委)は、きわめて一部の遺骨を発掘しただけだった。真実和解委の活動が終了した2010年以後、国家公権力によって虐殺された民間人遺骨発掘作業は事実上中断された。政府は現在、国防部遺体発掘鑑識団を通じて国軍戦死者の遺骨だけを発掘している。
真実和解委はごく一部だけを発掘
2010年以後、政府次元では中断
国防部遺骨発掘鑑識団を通じ
国軍戦死者の遺骨だけを発掘中
韓国政府の無関心の中で遺骨は流失し続け
コルリョン谷遺体埋葬推定地のうち1カ所は
土地オーナーによって畑に開墾され
区庁では私有地には関与できないという立場
虐殺地であるコルリョン谷の現場管理もなされていない。事実上の放置に近い。 真実和解委が2009年と2010年の二度にわたり管轄である大田東区庁に“遺体埋葬地”の案内板設置のための予算を支援すると言ったが、東区庁は「地価が下がり苦情が出る可能性がある」という理由でこれを断ったという。
政府の無関心の中で遺骨は流失し続けている。最近ではコルリョン谷内の遺体埋葬推定地である山麓の一部が、遺体埋葬地であることを知らない地主により畑として開墾されてしまった。 遺族会など大田地域の市民社会団体が共同対策委員会を設け、先月末から区庁前でデモを行うなど抗議したが、区庁側は今月初め「私有地を(農耕地として)開墾する問題にまで区庁が関与することはできない」と答えた。
朝鮮戦争前後に虐殺された民間人遺体埋葬推定地は全国に168カ所あるが、このうち13カ所しか発掘されていない。 発掘された遺骨を忠北大に臨時保管するために政府が忠北大と結んだ協約は来年7月に満了する。国会安全行政委員会のカン・チャンイル議員(新政治民主連合)が「6・25朝鮮戦争前後民間人犠牲者遺骸発掘および追悼事業に関する法律案」を発議し常任委に係留されているが、法案通過は見通しが暗い。
キム・ジョンヒョン大田山内事件犠牲者遺族会長(78)は「コルリョン谷の遺体埋葬地は全て民間人所有なので、遺骨を発掘するには地主の許諾を得なければならない。 虐殺当時も国家の土地ではなかったのに、今になって地主が反対するから発掘できないとは話になるか。国家が乗り出し遺骨発掘を可能にしなければならない」と話した。 「朝鮮戦争期民間人虐殺遺体発掘共同調査団」のパク・ソンジュ団長(68・忠北大名誉教授)は、「国家アイデンティティの確立次元で見れば国軍戦死者の遺骨発掘は当然にしなければならないことだが、国家公権力による民間人被虐殺者の遺骨発掘も人権次元で一緒になされなければならない。両方揃ってこそ真の社会統合が可能になる」と語った。