メルケル、朴大統領に骨太な‘統一助言’
"統一なれば経済支援が大きな問題
韓国も準備しなければならないことが多い"
"日本に対してどうこう言える立場ではないが
過去問題を清算し、未来に進むべき"
"(統一なれば)すべての状況が以前とは変わる。 全く別の暮らしを送ってきた人々に出会うことになり、その人々に開かれた心(開放的姿勢)で接しなければならない。 そしてそれらの人々が言う話に耳を傾けなければならない。"
26日午後(以下 現地時間)、ベルリン連邦総理室庁舎で開かれた韓-独首脳共同記者会見で、アンゲラ・メルケル ドイツ総理は‘韓半島の統一過程で最も至急しなければならないことは何だと見るか’という質問に対してこのように答えた。 ドイツの統一過程をモデルとして韓半島の統一‘ビジョン’を立てるという朴槿恵(パク・クネ)大統領に、‘相手の立場で考えること’を注文したのだ。
メルケル総理は朴槿恵大統領との首脳会談では、両国の民間団体(NGO)の対北支援協力などを議論して「北の住民たちの声を聴く努力も必要だ」と提案しもした。 ベルリンの壁崩壊と東・西ドイツ住民の葛藤、そして再和合と経済発展…。 ドラマチックな歴史の峠を踏破してきた老練な指導者の助言には、経験に裏付けられた‘重量感’がにじみ出ていた。
メルケル総理は「東ドイツで幼少の時期を過ごした私自身もやはり統一の産物」と話し、統一による人生の変化とそれを後押しする経済的支援を準備することが重要だと助言した。 彼女は「ベルリンの壁が崩れたことは、1700万人の旧東ドイツ住民を含めて全てのドイツ人の人生を変化させた」として 「韓国も統一が実現すれば(北に対する)経済的支援が問題になるだろう」と話した。 彼女は引き続き「(統一当時)ドイツは(相手方の)テレビも見られたし、お互いの暮らしが近かったが、南北韓の状況は完全に違うと思う」として「そのため多くの経済的準備こそが統一を容易にしうる。 また(韓国人たちの)統一の願いが大きいと聞いたが、それに対する心の準備も必要だ」と強調した。
あわせてメルケル総理は「ドイツ統一はとても幸運であり大当たり(Glucksfall・良い機会)だった。 大当たりという(朴槿惠大統領の)言葉は私の印象とも通じている」として、朴大統領の‘統一大当たり論’に賛同を示した。 日本と異なり、過去の清算に積極的に対処してきた彼女は、最近の韓-日葛藤に対しても「過去に過ちを犯したドイツが他国にどうこう言える立場ではないが、勇気ある行動を通じて過去を清算できた。 前を見つめて未来を構想しなければならない」という意見を出しもした。
朴大統領はメルケル総理のこのような助言と応援にうなずきながら、「ドイツはすでに統一を越えて統合を達成したという点で、私たちにとっては韓半島平和統一のモデル」とし「ドイツが持っている統一に関する経験と知識などを参考に韓半島で平和統一を成し遂げるためにどんな準備をするべきか、色々と具体化していこうと思う」と明らかにした。 朴大統領は更に「今は亡き父親が(50年前に)こちらに来て、アウトバーンや製鉄所を見て高速道路を構想し製鉄産業の育成を計画した。 私はよく整備されたドイツの産業・学校・研究など3角協力体制と強小企業育成方案を私たちの経済に接木する研究をしようと思う」と抱負を明らかにした。
両首脳は首脳会談で現在活動中の‘韓独統一諮問委員会’活動をより一層充実して、両国財務当局および経済政策研究機関間の協力ネットワークを新たに構成してドイツの経済統合と統一財源調達問題についても体系的に研究することで合意した。
ベルリン/ソク・ジンファン記者 soulfat@hani.co.kr