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すべての手がかりが意味を失った 失踪マレーシア航空機 ミステリー増幅

登録:2014-03-11 21:43
10日、中国浙江省の諸曁市にある国際学校の学生たちが、マレーシア航空失踪機搭乗客のためにロウソクに火をともしている。 今回の事故で最も多くの失踪者が発生した中国政府は、失踪機の捜索に人工衛星10基を投じた。 諸曁(浙江省)/ロイターニュース1

発見された油の帯・残骸は機体と無関係
英国言論 "盗難パスポート所持搭乗客はテロではなく不法移民が目的のイラン人"
‘操縦士が犯人’だった過去の事件に再照明

 去る8日に墜落したマレーシア航空機事故の端緒と見られたものが、実際には失踪機とは無関係なことが判明した。 事故推定海域で発見された残骸推定物に続き、油の帯も事故機のものではなかった。 盗難旅券所持者2人についても‘不法移民’を試みようとしていた人物と推定されて、このままでは端緒一つない前代未聞の航空機失踪ミステリーとして残ることになるのではという憂慮まで提起されている。

 米国<CNN>放送は10日、マレーシアとベトナムの間の事故推定海域で発見された油の帯は典型的な船舶用油であることが確認されたと報道した。 周辺海域を通過した船舶から漏れたという推定だ。 近隣海域で発見された残骸推定物も水上プラットホームから分離された破片であることが確認された。 未だ事故機と関連した物理的証拠が全くないという話だ。

 盗難パスポートを所持した搭乗客2人も当初知らされたアジア系ではなかった。 2人をアジア系と発表したアズハルディン アブドル ハルマン マレーシア民航庁長がこれを訂正した。 カリッド アブ バカール警察庁長官は 「2人のうち1人の身元を確認したがマレーシア人ではない。 中国新疆出身者でもない。 まだ出身国を明らかにすることはできない」と話した。

 これと関連して盗難旅券の所持者がヨーロッパに‘不法移民’することを目的にしていたイラン人という主張が提起された。 英国日刊<テレグラフ>は、2人の内1人の友人が<BBC>イラン版にした話を引用し、このように伝えた。 タイ警察も盗難旅券の所持者の航空券は、イランでEメールで要請されたもので、パタヤ所在の旅行会社を通じて予約されたと明らかにした。 <ファイナンシャルタイムズ>は、旅行会社職員の話を引用し「ミスター アリラはイラン人が盗難パスポート使用者の航空券予約を要請し、ヨーロッパへ行く最も安いチケットを求めた」と報道した。 チケット購入者が航空便を特定しなかったという意味なのでテロ関与の可能性は一層低くなる。

 マレーシア航空の旅客機は、救助信号も痕跡もなく消えたという点で‘ミステリー’だ。 <ワシントンポスト>はこの事件を契機に1990年代に起きた2件の事故が再照明を受けていると伝えた。 1997年インドネシアの旅客機が97人を乗せて墜落した。

 現地捜査当局は原因を明らかにできなかったので、以後に米国は操縦士1人が送受信機と記録装置を切って飛行機を墜落させたとの結論を下した。 1999年に同様な事件が起きた。 217人を乗せたエジプト旅客機が墜落したが、米国は自国での調査に基づいて操縦士カメル バツティを犯人だと名指しした。 機長がトイレに行った直後に彼がアラビア語で「私は神に頼る」と話したのが録音されており、飛行機は異常パターンを見せて墜落した。 ただしマレーシア航空機の失踪原因を操縦士と関連づける証拠はまだ全くない。

チョン・ジョンユン記者 ggum@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/627832.html 韓国語原文入力:2014/03/11 20:20
訳J.S(1583字)