誰を隠そうとしているのか?…再びとんでもない‘上層部ライン’言い逃れ チョ・オヨン
チェ・ドンウク(54)前検察総長の婚外子疑惑息子の個人情報を持ち出した疑惑を受けている大統領府総務秘書官室所属チョ・オヨン(54)行政官が、またしてもとんでもない人物を‘上層部ライン’に名指ししている。 検察はチョ行政官が、本当の上層部ラインを隠し、捜査を妨害するために故意に嘘をついていると疑っている。 検察が証拠に基づいてチョ行政官の信憑性のない陳述を打破し、本当の上層部ラインを糾明することが今回の事件の核心だ。
ソウル中央地検刑事3部(部長チャン・ヨンス)は19日、李明博大統領時期の2010年頃から大統領府総務秘書官と民政1秘書官などを務めたシン・某(55)氏を呼んで、チョ行政官と対面調査をした。 チョ行政官が相次いで検察召還調査を受けながら‘シン氏の要請を受けてチョ・イジェ(53)ソウル瑞草(ソチョ)区庁行政支援局長にチェ君の家族関係登録簿を問い合わせてほしいと要請した’と述べたためだ。 慶北(キョンブク)浦項(ポハン)出身であるシン氏は、李前大統領の兄であるイ・サンウン氏が会長を務めていた(株)ダースで働いた経歴があり、2002年に李明博当時ソウル市長候補キャンプ総務チーム長としても仕事をした。 彼は現政権スタートと共に大統領府から出ており、現在は民間人身分だ。
だが、検察がシン氏を呼んでチョ行政官と対面調査をしたのは、シン氏を本当の‘上層部ライン’と判断しているためではない。 検察はチョ行政官がシン氏を名指しした以後、多方面で確認したあげく、チョ行政官の今回の陳述も偽りであるとすでに結論を下したと言う。 検察関係者は「チョ行政官の嘘を色々な側面から検証するための方法の一つ」と話した。
当初チョ行政官が初めて言及した上層部ラインはキム・某(49)安全行政部局長だった。 チョ行政官は大統領府の自主調査で、自身にチェ君の個人情報照会を要請した人物としてキム局長を名指ししたし、去る4日には大統領府もこのような内容を発表した。 検察は翌日、キム局長の京畿道(キョンギド)果川市(クァチョンシ)の事務室とソウル江南区(カンナムグ)の自宅を押収捜索し、携帯電話も押収した。 だが、チョ行政官とキム局長がやりとりした携帯メールなどを分析した後、キム局長を容疑線上から除外した。
また、チョ行政官は検察で 「去る6月11日、瑞草区庁のチョ局長にチェ君の家族関係登録簿をシン氏にファックスで送ってほしいと要請した」と述べたが、チェ君の家族関係登録簿を閲覧したキム・某(57)瑞草区庁OK民願センターチーム長は「チェ君の家族関係登録簿を出力せずにメモ用紙に書いてチョ局長に渡した」と述べた。 チョ局長もファックス使用の事実を否認している。
検察はチョ行政官が2度もとんでもない人物を名指しするなど虚偽の陳述を日常的に行うのは、意図的にチェ君の個人情報を調べてみてほしいと指示・要請した本物の上層部ラインを隠して、捜査を迷宮に陥れるための計画的な行動と見ている。 検察は補強調査を経て、チョ行政官の拘束令状を再請求する方案を検討している。
キム・ウォンチョル記者 wonchul＠hani.co.kr
訳J.S(1672字)