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検察‘キム・ヨンパン、コメント捜査 虚偽発表…選挙介入意図’判断

登録:2013-08-18 23:19 修正:2013-08-19 06:37
去る16日‘国家情報院国政調査’聴聞会に出席したキム・ヨンパン前ソウル地方警察庁長官. イ・ジョンウ先任記者

 検察は国家情報院の大統領選挙世論操作および政治介入事件を捜査した去る5月末、ウォン・セフン(62)前国家情報院長に先立ちキム・ヨンパン(55)前ソウル地方警察庁長官の拘束令状を先に請求しようとした。 同月20日、ソウル警察庁を押収捜索し21日と25日にキム前庁長を呼び調査した直後であった。 大統領選挙をわずか3日後に控えた昨年12月16日、国家情報院事件に対する警察の捜査状況と関連して‘虚偽発表’をして大統領選挙に直接影響を与えただけに事案が重大だと判断したためだ。

 検察関係者は「キム・ヨンパン前庁長は国家情報院職員の不法活動と関連した種々の証拠物に対する報告を受けていながら‘虚偽発表’を行い、それは選挙を目前にした時点で特定候補に関し選挙運動をしたこと」と話した。 検察は当時内部議論を通じてウォン前院長とキム前庁長の身柄処理を一緒にすることにし、キム前庁長の拘束令状請求を後回しにした。 だが、ファン・ギョアン法務部長官がウォン前院長に対する公職選挙法適用に反対したことにより論議をかもしたあげくウォン前院長の拘束令状を請求しないことにし、キム前庁長も不拘束処理される‘漁夫の利’を得ることになった。

 検察がキム前庁長の拘束令状請求を先に検討した理由は、警察の中間捜査結果発表文面と発表時点および経緯などから見てキム前庁長の選挙介入意図が明らかだという判断のためだった。

 去る16日、国会国政調査特別委聴聞会で議員の質問の焦点が‘キム前庁長が朴槿恵(パク・クネ)・文在寅(ムン・ジェイン)候補支持・誹謗コメントを分かっていたか分からなかったか’に合わされたが、検察の公訴事実を見ればキム前庁長の選挙法違反疑惑を立証するには、当時キム前庁長がこれを知っていたかどうかは別に重要でない。 仮にキム前庁長が大統領選挙・政治介入関連文存在の報告を受けていなかったとしても、当時はキム前庁長が関連文の発見有無を断定的に話せる状況ではなかったにも関わらず‘文を掲載した事実が発見されなかった’と断定的に結論を出し発表させることにより選挙に影響を及ぼそうとしたというのが検察の基本論理だ。

 加えて、ソウル警察庁サイバー犯罪捜査隊デジタル証拠分析室のCCTV動画を通じて当時、警察分析チームが政治関連文などを確認していながらそれを隠した情況まで明らかになった以上、検察はキム前庁長の選挙介入意図がより一層明確だと見ている。

 ソウル警察庁は昨年12月13日ソウル水西(スソ)警察署捜査チームからデジタル証拠分析依頼を受け取ったが、分析チームは翌日の夕方に分析に着手し40分後に国家情報院職員キム・ハヨン氏のノートブックコンピュータから削除された文書ファイルを復旧した。 そこには30ヶ余りのIDとニックネーム、パスワード、‘今日のユーモア’サイト掲示物運営・管理方式などの情報が含まれていた。 ‘今日のユーモア’ 1万7000件余りなどのインターネット サイト接続記録も確保した。 分析チームは確保したIDでインターネット検索を行ない、政治・選挙関連掲示文も数件発見したが中間捜査結果発表当日に分析資料を全て廃棄してしまった。 このような内容はキム前庁長に全て報告されていた。

 だが、ソウル警察庁は12月16日‘デジタル証拠分析の結果、文在寅(ムン・ジェイン)・朴槿恵(パク・クネ)支持・誹謗内容の掲示文・コメントを掲載した事実は発見されなかった’という報道資料を水西(スソ)警察署を通じて配布した。 捜査を全て終わらせた状況で発表すべき結論を、急いで言論に公開したわけだ。 選挙に影響を与える意図がなかったとすれば‘国家情報院職員IDと接続記録などの証拠はあったが、文在寅(ムン・ジェイン)・朴槿恵(パク・クネ)支持・誹謗文はまだ確認されていない’と発表していなければならないというのが検察の判断だ。 捜査を更に行なわなければならない状況で‘発見されなかった’と断定し、そのような文がないと信じるように投票を控えた国民をだましたという話だ。

 殺人事件を例にあげれば一層理解がしやすい。 「国会議員選挙に出馬しようとしているK氏の夫人がある日自宅で凶器に刺され遺体で発見された。 警察鑑識班が現場を鑑識した結果、凶器からはK氏の指紋が検出され一部血痕も発見された。 鑑識班は近隣住民たちにも会って‘夫婦げんかの声が聞こえたが突然静かになった’という陳述も確保した。 ところが警察は投票日を3日後に控えて‘鑑識の結果、K氏が夫人を殺害した事実は発見されなかった’と中間捜査結果を発表した。」 凶器を国家情報院職員が使ったIDに、血痕をインターネット サイト接続記録に、近隣住民への聞き込みをインターネット サイト検索に変えてみれば、検察の公訴事実がよく説明できる。 正常な発表ならば「疑わしい痕跡はあるが、K氏が夫人を殺害したという直接的証拠はまだない」と発表していなければならないということだ。 キム・ジョンピル記者 fermata@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/600011.html 韓国語原文入力:2013/08/18 22:23
訳J.S(2416字)

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