本文に移動

[ソン・ソクチュン コラム] 丸坊主のマルタ

登録:2009-04-24 00:26

原文入力:2009-04-22午後09:48:46
←ソン・ソクチュン新しい社会を開く研究院 院長

マルタ、日本帝国主義者らが犯した野蛮の象徴だ。‘生体実験’の普遍語となったマルタは本来 ‘丸太’ だ。日本軍731部隊は人を丸太と考えてあらゆる ‘実験’ を犯した。
21世紀の今日、マルタの野蛮は消えただろうか。民主主義の木がさらに育つことはあった。だがまだ違う。たとえば米国のジョージ・ブッシュ政権がアラブ人を虫が群がる箱に押込む拷問はマルタの21世紀版だ。大韓民国の大学街でもマルタが ‘新造語’ として広がりつつある。‘マルタ アルバイト’ がそれだ。大学生たちが製薬会社や病院の ‘臨床実験’ に自身の身体を提供する代価として金を稼ぐ殺風景だ。

極端な例として横目でにらむことではない。あるアンケート調査で大学生の55%が高い収益が保障されるならば参加すると答えた。韓国人を相手に多国籍製薬企業の臨床実験はますます増えている。マルタを産みだした帝国主義論理が形を変えて貫徹されているわけだ。

大学生たちが ‘マルタ’ に立て続けに挑む理由は明白だ。漢江の砂場で発見された若い死骸が雄弁に語ってくれる。全南,潭陽の貧しい農家の子息だった彼が1998年高麗大に入学した時、家の慶事だった。現実は冷たかった。授業料のために休学-復学を行き来して、ついに中退した。就職しようと構えた月20万ウォンの考試院部屋からも追い出される状況に追い込まれた。部屋をきれいに片付けた彼は漢江に青春を投じた。

どうだろうか。大学生たちが喜んでマルタに立ち向かう現象に新たな説明が必要だろうか。もちろん、金持ち新聞・金持ち放送の言論人の子供たちとは距離が遠い話だ。高額課外でいわゆる ‘名門大’ に進学した学生にも ‘マルタの友人’ は近づかないものだ。大学授業料まで全額支援してあげる金持ち報道機関の編集陣に、マッコリではなく ‘ワイン’ が高大の象徴になったと祝杯をあげる教授らに、漢江に浮かんだ若い死骸はどれほど切実だろうか。男子学生はマルタとして、女子学生は遊興店舗の ‘コンパニオン’ として出ようが、それぞれ大学財団とひそやかに連結している<東亜日報>・<中央日報>・<朝鮮日報>は ‘登録料半額’ をタイトルに設定しない。

まさにそうだからだ。ついに若い知性人たちが全身で世論形成に立ち上がった。肩の下まで伸ばしたストレートの髪を断髪した大学総学生会長を見よ。ジョキジョキと切られていく時、どうしても涙を止められなかった。授業料を心配する友人たちが思い浮かんで、むかっとしたのだ。共に断髪した男子学生もはさみの音が聞こえた瞬間くやしかったと吐露した。また別の女子大総学生会長の断髪に「母親は胸を痛め父親は立派だ」と背中をたたいた。

それでもイ・ミョンバク政権,金持ち新聞は揃って知らぬフリだ。利口ぶった教授としてテレビに出て国会議員になったコン・ソンジンは私立大授業料は安いと言葉巧みに人を欺く。野党時期に ‘登録料半額’ を公約した彼らは ‘選挙前の話’ とかえって睨み付ける。

そうだ。暴騰する授業料,青年失業と非正規職の拡散は若者たちを相手にした新自由主義政権のマルタ実験だ。果たしてどこまで沈黙しているか,丸坊主マルタがどれくらい焚きつけるか,酷く冷淡に観察するあの細く裂けた目どもを見なさい。

新自由主義マルタを置いて ‘青春礼賛’ とか ‘無限の可能性’ などを歌うことは口先だけの愛だ。ただし削髪した女子大生らの前に喉を枯らして書く、どうか挫折しないように、まだ沈黙しているマルタたちの胸と大学生の子供を持つ両親の胸にあなたたちの丸坊主は火矢としてささっていることを、龍山撤去民の焼け焦げた亡骸100日とロウソクのあかり抗争1年の誕生日をむかえ、心ある民主市民と学友たちの手でその火矢はゆらゆらと燃え上がることを、そのいつかはきっと審判の火雷になることを。

原文: https://www.hani.co.kr/arti/opinion/column/351236.html 訳J.S