米国ホワイトハウスは北韓の核開発を座視しないという強硬方針を再確認しながらも、北韓が非核化に真正性を見せる意味ある措置を取るならば交渉する準備ができていると明らかにした。 これは南北が極度の緊張の中で対立している局面で出てきたという点で、現在の危機管理とともに対話の余地を開いておこうとする布石と解説される。
トム ・トニロン米国ホワイトハウス国家安保補佐官は11日(現地時間)ニューヨークのアジアソサエティーで行なった講演で対北韓政策と関連して4大原則を明らかにした。 第一は、韓・米・日の緊密な協力を強化して中国の協力を最大限に得るということだ。 トニロン補佐官は「平和的解決の展望は米国と中国の新政府間の緊密な協力を必要とする。 中国を含めいかなる国も近隣諸国を威嚇する北韓に対して‘以前のように’行動してはならない」と話した。
第二は、北韓の悪い行動には補償をしないということだ。 トニロン補佐官は「北韓が現在の道から変化しなければならない」として「そうでない場合、米国は同盟国らと共に北韓の核・ミサイル プログラムを阻止するために2者・多者制裁を厳格に行なう」と話した。
第三に、米国本土と同盟国に対する防衛約束を再確認し、北韓の威嚇に対抗して米国のすべての力量を動員して対応するということだ。 特にトニロン補佐官は「北韓の大量破壊武器(WMD)使用と核兵器または核物質の他国移転は、米国と同盟国に対する重大な威嚇と見なす」と明らかにした。 これは米国が北韓の大量破壊武器使用と核兵器・核物質の他国移転を事実上北韓に対する‘レッドライン’として設定するという意味と解釈できる。
第四に、北韓が北韓-米国間の既存の約束を遵守する場合、交渉する準備ができているという点だ。 トニロン補佐官は「米国は北韓が現在の道を変えるならば、経済を開発し人民を養うことを助ける準備ができている」と話した。 彼は続けて「米-朝が既存の約束を交渉し履行するために北韓と向かい合って座る準備ができている」として「我々は北韓が自身がした約束を遵守するということを見せる意味ある措置を取ることによって真正性を立証することだけを要請する」と付け加えた。
特にトニロン補佐官はビルマ(ミャンマー)の改革事例を繰り返し強調した。 彼は「オバマ大統領の意志を疑う人々はビルマを見る必要がある」として「オバマ大統領の歴史的なラングーン訪問は、敵対的関係を偉大な協力関係に切り替える準備ができていることを立証している」と話した。 彼はビルマに対する米国の大規模支援と投資を紹介した後「北韓指導者にビルマの経験を深く考えてみることを強力に促す」と付け加えた。
トニロン補佐官のこの日の発言は既存の‘ツートラック’(圧迫と対話)政策を再確認したわけだが、これを非常に具体的に説明したという点で、現在の緊張局面で北韓に明確なメッセージを投じたものと解釈される。 特に北韓に事実上‘レッドライン’を提示して、9・19共同声明など既存の約束を遵守すれば交渉の用意があることを明らかにしたことは、北韓が選択する道をより明確にしたものと見られる。
ワシントン/パク・ヒョン特派員 hyun21@hani.co.kr