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KBS・MBC ‘朴槿恵 庇護’に乗り出したか

登録:2012-09-19 08:40

原文入力:2012/09/18 21:21(2066字)

←維新政権で8人が死刑になった‘人民革命党事件’に対する朴槿恵セヌリ党大統領候補の発言を巡る論難を伝える去る11日<韓国放送>(KBS) 9時ニュース画面. 韓国放送画面キャプチャー

朴候補 人民革命党発言‘攻防’に焦点
歴史観検証は後まわし…不公正 論難
大統領選挙を控え与党偏向報道 憂慮

 アン・チョルス ソウル大融合科学技術大学院長が19日に出馬有無を明らかにする記者会見を予告するなど大統領選挙レースが本格化する中で、言論団体などから<韓国放送>(KBS)と<文化放送>(MBC)の大統領候補関連報道が不公正だという指摘が出ている。

 民主言論市民連合(民言連)は最近朴槿恵 ハンナラ党大統領候補の‘人民革命党発言’を放送3社が初日のメイン ニュースで扱わなかった事例を‘検証放棄’と規定した。 朴候補は去る10日文化放送ラジオ<ソン・ソクヒの視線集中>に出演して人民革命党事件について「同じ最高裁で相反する判決もあった」として「最近も色々な証言をしておられるのでそんなことを勘案して歴史の判断に任せるべきではないか」と話した。 維新時代の‘司法殺人’の誤りを認定できない態度は資格論難を起こした。 民言連は‘放送モニター’資料で 「朴候補の歴史認識を巡る論難と憂慮が大きくなっているにもかかわらず放送3社は10日に関連報道をしなかった」として「国民が朴候補を検証する機会を提供できなかった」と指摘した。

←維新政権で8人が死刑になった‘人民革命党事件’に対する朴槿恵セヌリ党大統領候補の発言を巡る論難を伝える去る12日<文化放送>(MBC) 9時ニュース画面. 文化放送画面キャプチャー

 翌日の11日、論難が大きくなるや放送3社全てが報道した。 韓国放送はこの日<ニュース9> 4番目で、文化放送は<ニュースデスク> 15番目で 「朴候補の人民革命党関連発言を巡って与野党間の攻防が加熱している」と報道した。 犠牲者家族がセヌリ党を抗議訪問するなど反発が大きくなった12日、韓国放送の場合<ニュース9> 4番目でセヌリ党の特別監察官制導入を前面に掲げレポートの中間に人民革命党発言に対するセヌリ党の混線に言及した。 文化放送は<ニュースデスク>トップ記事としてこれを報道したが、やはり‘党内混線’を主題とした。 これとは対照的に<SBS> <8時ニュース>は11・12日ともに人民革命党事件の内容や犠牲者家族によるセヌリ党抗議訪問の事実を伝えた。

 イ・ヒワン民言連事務局長は「公営放送の役割は単純に候補らの公約を検証することではなく候補の歴史観などをあまねく検証すること」とし「しかし放送が検証どころか特定候補の庇護をしている」と批判した。

 2つの公営放送は‘アン・チョルス不出馬脅迫’発言論難とチャン・ジュナ先生他殺疑惑などについても消極的報道をしたという指摘を受けている。 文化放送は‘不出馬脅迫’と関連して朴候補キャンプのチョン・ジュンギル前公報委員が後輩検事にアン院長に関連した聞き込みをしたと単独報道もした。 しかし去る12日にはムン・ジェイン民主統合党大統領候補の競選勝利の便りを伝えながら、チョン前委員を乗せたタクシー運転手の証言が公開され、彼が問題の発言をした時にマイカーを走らせていたという主張を翻意したと短く言及した。 韓国放送は先月チャン・ジュナ先生に対するリポートで記者が書いた草稿にあった "朴正熙独裁政権" という表現から‘独裁’が抜け落ちたことが労使公正放送委員会で議論になった。

 チョン・ヨンウ 世明大教授(韓国言論情報学会長)は 「放送がチャン・ジュナ先生他殺疑惑は十分に報道せず、‘アン院長脅迫事件’も‘脅迫’が中心ではなくアン院長に対する検証あるいは(チョン前委員との通話内容を暴露したクム・デソプ弁護士という)友人間の友情というフレームに追い込もうとした」と評価した。 彼は 「このように議題を設定する方式、あるいはフレームを決める方式で巧妙に与党に有利な報道態度が続くのではないかと憂慮される」と語った。

 不公正性論難に対してファン・ヨング文化放送報道局長は「文化放送の報道を偏向的だと指摘する側もまた特定指向を持つ言論や市民団体ではないか」として「ある日は与党側、またある日は野党側の報道が多いこともあるだけで、公正に報道している」と話した。 イ・ソンジェ韓国放送報道局長は‘独裁’という表現が抜け落ちたことに対して「記事の論調やレポーティングに使う単語はデスクと記者の協議を通じて修正される。 現場記者たちの自律性を強く尊重したし、これに対する特別な注目や問題提起もなかった」と話した。

ユ・ソンヒ記者 duck@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/media/552281.html 訳J.S