原文入力:2012/03/04 22:28(1580字)
チャ・インピョ氏など40人余りが参加
"北へ送還すれば死を免れ難い"
世界市民に関心を呼び掛け
脱北民ら 900余の客席埋める
俳優チャ・インピョ(45)氏など中国に抑留された北脱出者の北への送還に反対してきた芸能人が4日夜、延世(ヨンセ)大100周年記念館で北脱出同胞の慰労公演である‘クライ ウィッヅ アス’(Cry with us)を開いた。
‘クライ ウィッヅ アス’はチャ氏が2008年に出演した北脱出者の人生を扱った映画<クロッシング>の主題曲だ。また、今回の‘北脱出者強制北送反対運動’過程で、チャ氏とコメディアン イ・ソンミ(53)氏らが作り40人余りが参加している芸能人の集いの名前でもある。この日の公演には歌手キム・ボムス、パク・ワンギュ、カン・ウォンレ、ク・ジュンニョプ、チャン・ヘジン、パク・サンミン氏など有名芸能人が大挙舞台に上がった。
脱北住民が900席余りの客席をいっぱいに埋めた中で、俳優イ・ハヌィ(29)氏の司会で始めた公演の最初の舞台は歌手ユン・ポクヒ(66)氏が飾った。ユン氏は歌‘ヨロブン(皆さん)’を歌い、脱北住民たちを慰労し、観客は歌が終わると起立拍手した。 続いて登場したコメディアン パク・ミソン(45)氏は 「政治もよく知らず、人権運動家でもないが、二人の子供の母親としてこの場に立った」として「強制北送されれば命を失うかも知れない脱北住民のために一緒に泣いてほしい」として涙を流した。また、公演に参加した芸能人は中国国民と世界市民に「中国に抑留されている数十人の北脱出者が北へ送還されれば死を免れ難い」として「中国政府が北脱出者を北へ送還しないよう助けて欲しい」と叫んだ。
延世大に在学中の脱北学生イ・ギョンファ(26)氏は、中国に抑留された脱北住民たちに送る手紙を読み 「私自身も17才の時に中国から北へ送還されたことがあり、今の状況がどれほど恐ろしいことかよく知っている」として「勇気を失わずに少しだけさらに力を出して耐えてほしい」と頼んだ。公演はこの日参加した芸能人40人余りと脱北青少年30人が‘クライ ウィッヅ アス’を合唱することで幕を下ろした。
今回の行事が開かれるに際しては俳優チャ氏の努力が大きかった。彼は直接同僚芸能人に交渉し、コンサート費用も一部負担した。 チャ氏は<ハンギョレ>とのインタビューで「脱北住民強制北送問題は一刻を争う問題なのに、政治家と言論が進歩と保守に分かれて争い、時間浪費ばかりしていて直接乗り出さざるを得なかった」として「この問題はアフリカ難民に対する援助のように普遍的人類愛で接近しなければならない」と力説した。また、彼は「進歩的ソーシャルテイナーとして知られた芸能人も積極的な参加意思を明らかにしているが、インターネットでは彼らが参加しないという非難が飛び交っている」として「芸能人は純粋な気持ちでこの問題を解決するために一緒に努力している」と明らかにした。
この日の行事でチャ氏は映画<クロッシング>の主人公の実在モデルである脱北住民ユ・サンジュン(49)氏に初めて会った。ユ氏は 「私ができなかった話を代行してくれてありがとう」としてチャ氏の手をしっかり握った。彼はある脱北住民からもらい大切に保管してきたという懐中時計をチャ氏に贈った。ユ氏は「今回のコンサートで脱北住民の問題が広く知られて彼らがこれ以上苦痛を受けないことを願う」と話した。 チョン・ファンボン記者 bonge@hani.co.kr
原文: 訳J.S