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ユーチューブでも見られる手製銃の作り方…韓国も安全地帯ではない

登録:2022-07-11 06:16 修正:2022-07-11 08:12
違法の密造銃器、韓国も安全地帯ではないか 
違法武器類の情報提供、60%がユーチューブにて公開
安倍晋三元首相を銃撃し、死亡させた山上徹也容疑者(写真右)/AP・聯合ニュース

 安倍晋三元首相を死に至らしめた金属製の筒2本を粘着テープで束ねた構造の銃は、容疑者が自作したことが確認され、インターネットやユーチューブなどに広範囲に広がった手製銃の作り方に対する懸念が高まっている。韓国も安全地帯ではない。

 10日、読売新聞など日本メディアの報道によると、容疑者の山上徹也(41)は警察の取り調べで「部品と火薬類はインターネットで購入した。一度に6固の弾丸を発射する仕組みだった」と供述した。銃器は横約40センチ、縦約20センチの大きさで、2つの金属製の筒を木製板にテープで固定した形だった。

 韓国でも違法の手製銃の製作・発砲事件が多く発生している。2016年10月、ソウル都心で手製の銃を持った犯罪者と警察の間で銃撃戦が繰り広げられた。木にパイプを固定して作った粗雑な構造だったが、弾丸として使われた鉄球に当たった警察が死亡した。昨年6月には外国から持ち込んだ部品で密造した銃を販売したグループが釜山(プサン)で摘発されたこともあった。

 銃砲・火薬類関連の製造と設計に関する情報をインターネットに掲示するのは刑事処罰の対象になるため、韓国のポータルサイトなどで関連内容を見つけるのは難しい。一方、外国にサーバーを置いたサイトやユーチューブの海外アカウントに対しては制裁が直ちに行われず、簡単に情報を検索できる。放送通信審議委員会の資料によると、2017~2021年にオンラインを通じた違法武器類情報提供と関連して1415件が是正措置されたが、この内861件がユーチューブの動画だった。

 実際ユーチューブで、特定の単語を英語で検索したところ、銃器製作に関する動画を多数見つけることができた。必要な材料や製作過程をはじめ、さまざまな距離から発射し、銃の威力を示すデモンストレーション動画もあった。チョン・ヨンギュン警察庁総砲火薬係長は「常時のモニタリングで違法銃器製造関連の掲示物を確認した場合は、放送通信審議委員会に接続遮断を要請し、違法銃器製作の可能性を防いでいる。ただ、関連情報がほとんど海外サイトに掲載されるため、取り締まりが容易ではない」と述べた。

 3Dプリンターを利用するなど、手製銃の作り方が進化し、敷居が低くなったことも懸念すべき点だ。すでに2013年、米国のある団体が3Dプリンターを利用して拳銃を製作できる設計図をインターネットに載せたが、テロなどに悪用される恐れがあるとして、議論の末に削除された。チョン係長は「3Dプリンターで作った銃器がまだ熱や力に耐えられるほど堅固ではないと思われるが、注視している」と話した。

イ・ウヨン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1050354.html韓国語原文入力: 2022-07-11 02:43
訳H.J

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