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権力闘争の泥沼に陥れた…韓国与党代表の「性的接待疑惑」とは

登録:2022-07-04 02:11 修正:2022-07-04 06:43
昨年12月に「カロセロ研究所」が最初に暴露 
「7億投資覚書」公開で再び火が付く
ハンギョレTVより。左から、イ・ジュンソク「国民の力」党代表、キム・チョルグン党代表政務室長→7億ウォン投資覚書←「性的接待はなかった」という趣旨の事実確認書、チャン●●理事//ハンギョレ新聞社

 「国民の力」のイ・ジュンソク代表が性的接待を受けたという疑惑は、国民の力の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領候補の支持率が大きく揺らいでいた昨年12月に初めて提起された。

 ユーチューブチャンネル「カロセロ(横縦)研究所」は、イ代表がセヌリ党の非常対策委員としての職務を終えた翌年の2013年にアイカイストのキム・ソンジン代表から大田儒城区(テジョン・ユソング)のあるホテルで性的接待を受けたという疑惑を提起した。カロセロ研究所は「大田地検の捜査資料で性的接待の事実を確認した」と主張した。カロセロ研のカン・ヨンソク弁護士は、国民の力の責任党員2万人あまりの名でイ代表を国民の力の中央倫理委員会(倫理委)に提訴するとともに、検察に告発した。しかし倫理委は昨年12月30日、イ代表の懲戒手続きを開始しないことを決めている。

 倫理委の「懲戒要請棄却」決定によって根拠が「不明確な疑惑」程度とみなされた同事件は、今年4月、カロセロ研のさらなる暴露と録音記録の公開によって新たな局面をむかえた。イ代表の側近であるキム・チョルグン党代表政務室長が、疑惑について初めて情報提供を行ったC氏(キム・ソンジン代表の随行員)と今年1月に会い、「性的接待はなかった」という趣旨の事実確認書を受け取ったうえで、大田のある皮膚科病院への7億ウォンの投資を約束していたことが明らかになったためだ。カロセロ研は、7億ウォン投資誘致の覚書と、イ代表とキム室長がC氏と話している通話録音ファイルまで公開し「証拠隠滅の試み」だと主張した。

 これに対し倫理委は、4月21日にイ代表の懲戒手続き開始を満場一致で可決した。昨年末の「最初の暴露」とは異なり、録音ファイルや覚書などの疑惑を裏付ける物証が提示されたことを考慮し、懲戒を審議する必要性があるという判断だった。懲戒の審議日程をめぐり論戦が続き、倫理委は会議開催を6月1日の地方選挙以降に先送りした。党代表の懲戒論議が地方選挙に悪影響を与えてはならないという政治的判断によるものだった。

 倫理委は最終的に先月22日に会議を開き、キム室長を出席させて釈明を聞いた後、「性的接待証拠隠滅疑惑に関する品位維持義務違反」疑惑でキム室長の懲戒の開始も決めた。倫理委は、キム室長が情報提供者になぜ7億ウォンの投資を約束したのか、その過程でイ代表の指示と介入はなかったのかに焦点を絞って懲戒の可否を検討している。

ソン・ダムン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/assembly/1049440.html韓国語原文入力:2022-07-03 16:46
訳D.K

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