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韓国野党のユン大統領候補、「怒ったミカン」写真でウクライナ応援し「炎上」

登録:2022-03-02 04:20 修正:2022-03-02 06:58
外国メディア記者「戦争に可愛さはない」「当惑」反応 
「国際的な恥さらし」批判受け、3時間で削除
国民の力のユン・ソクヨル候補のツイッターアカウントにアップされたミカンの写真。現在は削除されている=ツイッターより//ハンギョレ新聞社

 国民の力のユン・ソクヨル候補は1日、ロシアの武力侵攻を受けているウクライナを支持する文章とともに、怒った顔が描かれたミカンの写真をSNSにアップした。しかし批判を浴びたため削除した。

 ユン候補は1日午前7時、公式ツイッターアカウントに「私たちはウクライナと共にある(We stand with Ukraine)」と記すと共に、ミカンの写真をあげた。耳の形になるように両脇の皮がむかれたミカンには、大きな目をした漫画のキャラクターのような絵が描かれていた。

国民の力のユン・ソクヨル候補のツイッターアカウントにアップされたミカンの写真。現在は削除されている=ツイッターより//ハンギョレ新聞社

 このツイートは3時間で2000回以上共有され、インターネットでは怒った表情のミカンが象徴する意味をめぐって意見が交わされた。外国メディアの記者をはじめとする一部のネット市民は、このツイートはロシアのウクライナ武力侵攻には軽すぎてふさわしくないと指摘した。フリーの記者ラファエル・ラシードさんはユン候補のツイートを共有しつつ「(ユン候補のこのアカウントは)可愛いペットの写真をアップしているアカウントだが、戦争には可愛さはない」と批判した。オーストラリアの公営放送ABCのスティーブン・ジェジック記者も「これまでも空気を読まないツイートは見てきたが、韓国の有力保守政党の大統領候補のこうした行動には実に当惑している」と皮肉った。

 国内のネット市民も、ミカンの写真と外国メディアの記者たちの反応を共有しつつ「国際的な恥」「違う世界に住んでいるようだ」と批判した。

オーストラリアの公営放送ABCのスティーブン・ジェジック記者のツイート=ツイッターより//ハンギョレ新聞社

 国民の力は、波紋が広がったことから、このツイートを約3時間後に削除した。国民の力選対本部の関係者は「担当者がウクライナの『オレンジ革命』の意味が色あせる現在の状況をそれなりに反映し、応援するという趣旨で発表したのだが、誤解の素地があったため削除した」と釈明した。オレンジ革命とは、2004年のウクライナ大統領選挙での不正選挙糾弾デモを意味する。オレンジは当時の野党を象徴する色。市民は当時、大統領選挙でロシア寄りの政策を主張していた与党が不正選挙を実施したことに対し、これを糾弾するデモを行い、遂には再選挙を実施させている。

 ユン候補は、昨年10月の全斗煥(チョン・ドゥファン)元大統領擁護発言が物議を醸した際、飼い犬にリンゴを差し出した、いわゆる「犬謝罪(謝罪を表す語とリンゴを表す語は発音が同じ)」写真をインスタグラムアカウントに載せたことで炎上騒動を起こし、同アカウントを閉鎖している。

 共に民主党はユン候補側に対し、ウクライナ国民に謝罪することを求めた。民主党選対委のチョン・ヨンギ報道担当はこの日、論評を発表し、その中で「ユン候補は応援なのかいたずらなのか分からないツイートをあげ、物議を醸すとすぐに削除した。自業自得」とし、「犬謝罪の際にも深い反省はなかった。今度は国の恥だ」と批判した。

ぺ・ジヒョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/1033057.html韓国語原文入力:2022-03-01 17:05
訳D.K

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