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在韓米2師団100周年コンサートに招待歌手が欠席した理由とは?

登録:2017-06-12 04:04 修正:2017-06-12 07:51
議政府市、ヒョスン・ミソン追悼週間に強行  
EXID、サンイ、OH MY GIRL、Sweet Sorrowなど行事に参加せず 
インスニ・クライングナット「歌えるような状況ではない」と帰る 
市民たち「市長、独善的態度謝罪すべき」
京畿道議政府市が市民の反対世論を無視して米2師団創設100周年記念スーパーコンサートを強行したが、招待歌手らの欠席で行事に支障が生じた//ハンギョレ新聞社

 「こんな時に米軍のための慰安パーティを開くなんでとんでもない。莫大な予算をかけて、自ら恥をさらした議政府(ウィジョンブ)市長と市の公務員、市会議員らは市民の前にひざまずいて謝罪し、反省せねばなりません」

 軽電鉄の破産により、借金に苦しんでいる京畿道議政府市が反対世論を無視し、数億ウォンをかけて「在韓米軍2師団創設100周年記念コンサート」を強行したが、招待歌手の欠席で行事に支障ができたことに対し、議政府市民から不満の声が高まっている。

 議政府市は6・10民主抗争30周年の今年10日午後6時、議政府体育館で「友情を超えた未来に向けた約束」(The next movement)をテーマに米2師団創設100周年記念コンサートを開いた。セオドア・マーティン米2師団長を含め、米軍や韓国軍の将兵、青少年など3500人が参加し、会場を埋め尽くした。コンサートにはインスニやEXID、サンイ、オーマイガール、クライングナット、スウィートソローなど有名歌手らが大勢招待され、公演を披露する予定だった。しかし、コンサートに対する否定的な世論が広がり、ファンカフェに抗議の書き込みが相次いだことを受け、EXIDなどほとんど歌手たちが欠席の意向を伝え、会場に姿を現さなかった。インスニとクライングナットは会場には来たものの、「歌えるような状況ではない。申し訳ない」という謝罪の言葉を残し、会場を後にした。

人気歌手EXIDが今月10日、米2師団創設100周年記念スーパーコンサートに参加できないという内容の告知をファンカフェに掲載した//ハンギョレ新聞社

 議政府市は、米8軍軍楽隊、議政府市立舞踊団・合唱団、テコンドー、カヤグムの演奏など、一部公演だけを行い、20分ほど繰り上げしてコンサートを終えた。市は来年平沢に移転する米2師団と52年間の友情を記念し、歓送する行事としてコンサートを開いた。アン・ビョンヨン議政府市長は最近の記者懇談会で「今回のコンサートは、米2師団創設100周年を44万議政府市民と一緒に記念し、国家安保のために奔走している米軍将兵を労い、持続的な韓米友好関係を増進していくためのもの」だと明らかにしている。

 しかし、市民たちは軽電鉄の破産により、数千億ウォンの予算をつぎ込まなければならないうえ、米2師団装甲車に轢かれ犠牲となった女子中学生ヒョスンさん・ミソンさんの15周期を3日後に控えた追悼週間に、市が自ら要望して米軍に向けた豪華なコンサートを開くことに強く反発した。議政府地域13の市民社会団体は今月2日、記者会見を開き、「数多くの犯罪が米2師団の軍人によって犯されてきた。今回の行事は議政府市が米軍の付属都市であることを示すもの」として、コンサートの撤回を要求した。

議政府市民社会団体のメンバーらが今月10日、米2師団創設100周年記念コンサートが開かれている議政府体育館前で抗議デモを行っている=議政府市民社会団体連席会議提供//ハンギョレ新聞社
議政府市民社会団体のメンバーらが今月10日、米2師団創設100周年記念コンサートが開かれている議政府体育館前で抗議デモを行っている=議政府市民社会団体連席会議提供//ハンギョレ新聞社

 市民社会団体のメンバー約30人はコンサート当日にも会場の議政府体育館前で抗議デモを続け、アン市長を糾弾した。議政府市民社会団体連席会議は同日配布した「米軍の創設100周年記念コンサートに出席する若者らに告ぐ」と題した文で、「コンサートが無料だと言うが、行事費だけで4億5千万ウォン(約4400万円)が投入され、1人当たり約13万ウォン(約1万3千円)の市民の税金がつぎ込まれた無料チケット」だと主張した。市民社会団体はさらに、「議政府市は、韓米友好の増進と協力拡大のため開く行事だと言うが、このような国家的な意味の行事を国から一銭も受け取らず、軽電鉄の破産によって数千億ウォンの借金を抱えている議政府市民の税金だけで賄っている。ヒョスン・ミソンの追悼期間に、全国どの都市でも行わない米軍部隊の創設記念コンサートを開くなど、議政府市が米国の付属都市でなければ納得がいかない行動だ」と付け加えた。

 市民のCさん(56)は「大統領はソウル広場で6・10抗争精神を強調し、犠牲者家族を慰めているのに、同じ日に同党所属の市長がヒョスン・ミソン15周忌に加害者である米軍のためにパーティを開いた。行事を強行したアン市長と市の公務員、市議会議員たちの歴史認識が公演を拒否した芸能人に及ばない」と話した。「議政府軽電鉄市民の会」のイ・ウィファン政策局長は「米軍駐留が国家にとっては肯定的要素があるかもしれないが、議政府市民にとっては、米軍犯罪の恐怖と基地村都市という汚名、都市開発の阻害など甚大な被害を被った。軽電鉄破産で苦しむ市民たちは眼中になく、巨額をかけて業績誇示のための展示性行事を強行したアン市長と公務員たちの独善的な態度に開いた口が塞がらない」と話した。

 これに市の関係者は「ミソン・ヒョジュン15周年を控えて、ファンカフェなどに悪質な書き込みが続き、歌手らが会場に来なかった。コンサートに支障を来したことについて市民に謝罪申し上げる」と話した。

パク・ギョンマン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/area/798293.html 韓国語原文入力:2017-06-11 21:13
訳H.J(2443字)

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