本文に移動
全体  > 経済

アシアナ旅客機事故、2年前と類似

登録:2015-04-15 20:55 修正:2015-04-16 07:35
14日、日本の広島空港で着陸中に
滑走路を離脱、電波施設に衝突
2013年のサンフランシスコ事故に類似
乗客18人が負傷…死亡者はなし
広島県三原市の広島空港で着陸中に滑走路を外れる事故が起きたアシアナ航空162便(エアバスA320)周辺で15日、航空事故調査官が調査している 三原/EPA連合ニュース

 雨と霧で滑走路の視界が悪く
 計器着陸装置がない東側に進入
 会社、対策班を派遣し事故収拾

 アシアナ航空が米国サンフランシスコ空港事故(2013年7月)から2年も経たずに再び類似した事故を起こした。 サンフランシスコ事故と似ているという指摘が出ており、会社側はイメージの失墜を憂慮し対策準備に努めている。 アシアナ航空の株価は15日、3.95%下落した。

 15日、アシアナ航空と日本の報道などによれば、14日午後6時34分頃、仁川(インチョン)空港を出発したアシアナ航空162便(エアバスA320)旅客機が、午後8時5分頃に広島空港に着陸し滑走路を離脱した。事故機に乗っていた乗客73人と乗務員8人、計81人は全員非常脱出し、乗客18人が軽傷を負ったとアシアナ航空側は明らかにした。

 日本の輸送安全委員会は事故機が着陸のために高度を下げ、滑走路の約300メートル手前にある高さ6メートルの電波発信施設に接触したと発表した。 輸送安全委は航空機の左翼が施設に当たり破損して、航空機の尾部にも摩擦跡が発見されたと明らかにした。 輸送安全委は事故機が正常高度より低く飛行した経緯を調査している。

 着陸当時、広島空港周辺には弱い風雨と共に霧が立ち込めていたことが分かった。共同通信は事故機が着陸時に滑走路の東側に進入し空港の精密計器着陸装置(ILS)が対応できなかったと伝えた。 広島空港は「カテゴリー3(CAT 3)という精密計器着陸装置を備えている。 この装置は滑走路の東側アンテナから西側に向かって電波を放つことになっていて、通常着陸する航空機は滑走路の西側に進入する。だが、この日事故機は精密計器着陸装置を備えていない東側に進入した。

 朝日新聞は日本国土交通省の発表を引用して「風向きのために精密着陸装置を使わない滑走路の東から進入するよう管制官が指示した」と報道した。事故機が滑走路中央の進入角度を知らせるライトなどにより有視界着陸したということだ。NHKも事故当時、広島空港の東側にやや発達した雨雲があり、空港一帯には雨とともに霧が立ち込めて平均視界が前方6キロメートルで良くなかったと報道した。

 事故機はエンジンと翼の一部が大きく破損するなど、2年前のサンフランシスコ空港事故時と似ている点があることが把握された。 2013年7月、アシアナ航空214便旅客機は、乗客291人と乗務員16人を乗せサンフランシスコ空港に着陸したが、滑走路手前の防波堤に衝突し大きく破損して3人が死亡、180人余りが負傷した。 当時の事故は操縦士の過失割合が大きいと調査された。 ある航空産業専門家は「事故が起きれば事故飛行機の運航ができなくなり損失が生じ、イメージ失墜が大きい場合にはそれによる損失もある」と話した。 日本のマスコミは今回の事故を大きく報道している。

 アシアナ航空はこの日未明、広島行き特別機を用意して事故対策班を現地に送るなど、事故収拾に努めている。 会社側は、サンフランシスコの事故後、多方面の安全強化対策を用意したが再び事故が起き困惑している。 会社関係者は「他の空港は滑走路の両側に計器着陸装置が設置されていて、この装置を利用すれば気象条件が悪くとも着陸が容易だ」として、「広島空港に安全運航設備の追加設置を要請するなど、対策を用意する」と話した。

 国土交通部も事故調査官(6人)と航空安全監督官(2人)を現地に急派したのに続き、事故機種であるエアバスA320の韓国内操縦士に対する緊急点検に入ったことを明らかにした。

ユン・ヨンミ、キム・キュウォン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/687040.html 韓国語原文入力:2015-04-15 20:17
訳J.S(1772字)

関連記事