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"弟家族とよく会う" "○○○とつきあっている"イーマート、労組推進職員 数年にわたり監視

登録:2013-01-16 08:36 修正:2013-01-16 10:03
民主党議員室 内部文書 入手
解雇されたチョン・スチャン委員長など34人
経歴・性格に私生活まで裏調査
民主弁護士会 "基本権侵害・労組法違反"
イーマート側 "文書に過ぎない…実行はしていない"
イーマート. ハンギョレ資料写真

 ‘無労組経営’原則を守ってきた新世界グループ イーマートが労組を結成すると予想される職員数十人を‘問題人材’に分類して数年間にわたり組織的に監視してきた事実が明らかになった。

 15日<ハンギョレ>が民主統合党ノ・ウンレ、チャン・ハナ議員室を通じて入手したイーマート内部文書によればイーマートは、昨年10月に労組を設立し解雇されたチョン・スチャン委員長など労組関連者らとしばしば対話したり、酒の席を共にした職員34人を‘MJ(問題)人材’に分類して、少なくとも2010年下半期から彼らに対する‘動向文書’を作成してきた。

文書を見れば、イーマート側は労組結成を阻むために組織的に人事・労務管理作業を行ってきた。

 2011年6月14日イーマート人事担当企業文化チーム イ・某課長が上級者であるユン・某パート長をはじめとする労務担当者14人に送った電子メールを見れば、イ課長はチョン・スチャン委員長を含む労組結成危険人物3人を‘ウォールマート’と称して 「私どもの最大の敵であるウォールマート3人およびこれと懇意にしている人物に関するヒストリー管理が必要」と書いた。 ‘ウォールマート’と呼ばれたチョン委員長ら3人は元々米国系ディスカウント店ウォールマートに入社したが、同社がイーマートに合併されイーマートに移ってきた。

 電子メールでイ課長は「今後彼らが勢力を結集しようとすれば懲戒や解職を通じて問題を解決することが基本方針」としながら「彼らのヒストリーを今からでも徹底して管理してくれるよう願う」と労務担当者に注文した。 労組結成を阻むために人事および労務担当管理者が組織的に動いた情況を見せている。

 イ課長が送った電子メールには‘ウォルマート出身MJ 3人親密関係図’というタイトルのエクセル文書も添付されている。 文書にはチョン委員長らと親しく過ごした職員34人の名前と写真、職級、現勤務店舗と発令日、職責などと共に‘ウォールマート3人’との親密度が‘上・中・下’に分類されて記されている。

 イ課長はこの文書について「(20)10年11月バージョン」と明らかにした。 イーマート労組が結成された2012年10月より少なくても2年前の時点から労組結成を阻むための作業をしてきたと見られる。

 文書には性格や普段の交友関係など近くで見ていなければ分からない私生活までが詳細に記録されている。 イ課長が2011年6月24日に作成した文書を見れば、職員K氏に対して「退勤後、弟家族と会う時間が増え、酒の席を少しずつ減らしている。 最近の関心事は結婚問題であり、叔母および親せきにも冗談半分 本気半分で斡旋を頼んだ」と書かれている。 女子職員○氏に関しては「○○○と持続的につきあっていると判断され、最近では○○○の両親にもあいさつしたと理解している」と書くなど業務と関係のない私生活が全て記録されている。

 民主社会のための弁護士会労働委員長であるクォン・ヨングク弁護士は「イーマートの行為は営業上の必要性ないし個人情報の収集目的と利用範囲を逸脱した行為だ。 私生活の秘密という基本権を侵害して個人情報保護法に違反しただけでなく、組織的・常時的管理システムで労組結成を妨害した不当労働行為に該当する」と指摘した。

 これに対してイーマート側は「内部文書が流出したことは認める。 (チョン委員長など)問題の3人は会社で何度も問題提起をしたり、労働委員会に提訴するなど物議をかもしており人事部署で注意深く見ていた人々だ。 多少過度に作成された部分があるが発生可能な事案を検討した文書に過ぎず、関連内容が実行されたことはない」と釈明した。

オム・ジウォン、キム・スホン記者 umkija@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/569846.html 韓国語原文入力:2013/01/15 21:21
訳J.S(1818字)

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