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キム・ジョンフン 辞退米国籍放棄税 1000億 負担になったか

登録:2013-03-04 20:19 修正:2013-03-04 23:09
‘長官候補辞退’他の理由があるのか
国籍論難・CIA疑惑など小康状態
‘政治現実’理由 説得力なし
与党でも‘キム・ビョングァンだって踏みとどまっているのに…’
財産問題・家族反対など重なった模様
キム・ジョンフン未来創造科学部長官候補者が4日午前ソウル汝矣島(ヨイド)の国会政論館で「祖国のために献身しようとした考えをやめようと思う」として辞退記者会見を終えた後、取材陣を避けて去っている。 ニューシス

 "野党と国民の標的になったキム・ビョングァン国防長官候補者は居座っているのに、なぜキム・ジョンフンが退くのだろう?" "誰も予想できなかった。"

 キム・ジョンフン未来創造科学部長官候補者が国会政論館で辞退を宣言した4日、与党のセヌリ党議員らからはあきれたという声が漏れた。 ある核心党役員は「キム候補者の国会政論館会見を斡旋したソ・サンギ議員も‘辞退会見とは知らなかった’と言っていたよ」と伝えた。 朴槿恵(パク・クネ)大統領が国家成長動力と創造経済に責任を負うべき未来創造科学部長官候補者として抜てきした彼の辞退はとても意外だということだ。

 キム候補者は会見で「未来創造科学部を巡る論難と色々な混乱」を辞退決心の理由として述べた。 しかし政界でこの話を言葉通りに信じる人は誰もいない。 それより検証過程でふくらんだ各種疑惑と家族の反対、国籍放棄にともなう経済的損失などが予想より途方もなく大きい点などが複合的に作用したという分析が出てきている。 与野党共に 「政府組織法が99%合意した状況」と明らかにした上に、朴大統領が政府組織法原案通過を訴える対国民談話を予告した状況で、政治現実を辞退の理由として掲げたことも説得力がない。

 彼は長官指名と同時に二重国籍、米国中央情報局(CIA)との緊密な関係、1兆ウォンに及ぶ財産などで多くの論難を起こした。 キム候補者の主要な辞退理由として議論されるのが、米国国籍を放棄する場合キム候補者が1000億ウォンに達する‘国籍放棄税’を払わなければならない立場だったということだ。 米国は2008年から200万ドル以上の資産を保有する米国市民権者や永住権者が国籍を放棄する場合、保有している全世界のすべての財産を譲渡したと見て、15%の国籍放棄税を賦課している。 セヌリ党高位党役員は「キム候補者が米国籍を放棄すれば米国人として受けていた税金恩恵が消え、途方もない税金を納めなければならないことも大きな負担になったと聞いた」と話した。

 また、聴聞会を控えて不動産など財産問題が隅々まで明らかになり、自身の私生活に対する各種情報が議員らに伝えられる状況なども大きな負担として作用したと見られる。 キム候補者の夫人は外国為替危機の直後である1998年、ソウル清潭洞(チョンダムドン)の4階建てビルを競売で落札し、現在の相場は140億ウォンに達する。 この建物の地階では遊興酒場が不法営業中であることも確認された。 キム候補者夫妻は2002年にソウル漢南洞(ハンナムドン)に40億ウォン台の高級マンションも購入した。 聴聞会が開かれれば本人と配偶者、子供が所有した土地や建物、預金、株式などを公開し、説明しなければならない。 キム候補者をよく知っているある人物は「家族が嫌がって辞退するのだと承知している。 特に夫人が強く反対しているという話がある」と伝えた。 大統領府のある関係者も「家族問題など個人的な理由も辞退に影響を及ぼした」と話した。

 この他に米中央情報局が1999年に設立した軍産複合企業である‘インキュテル’の理事として在職していた事実と、2009年には中央情報局諮問委員会に参加していた事実も彼を揺さぶった。 キム候補者が米中央情報局長を務めたジェームズ ウルジーがキム候補者の設立した会社の理事として参加していたし、キム候補者が米中央情報局をはじめとする情報機関の改編過程に民間人パネルとして参加していたという事実が追加で明らかになり、疑問はより一層増幅されていた。

シン・スングン、キム・ソンシク記者 skshin@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/576506.html 韓国語原文入力:2013/03/04 19:47
訳J.S(1825字)

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