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サムスン電子、第1四半期分に予想外の実績…「半導体の春が再到来」

登録:2024-04-06 09:00 修正:2024-04-06 11:59
サムスンのHBM2半導体=サムスン電子提供//ハンギョレ新聞社

 サムスン電子が今年第1四半期(1~3月)に6兆ウォン(約6700億円)をはるかに超える営業利益を出し、アーニング・サプライズを記録した。昨年同期比で10倍近い増加となるもので、主力のメモリー半導体業界の状況回復と、スマートフォンのギャラクシーS24の販売実績の好調の影響だと説明されている。市場では、沈滞期をすぎて「再び半導体の春が来ている」という観測が出てきている。

 サムスン電子は5日、連結基準で今年第1四半期の売上と営業利益がそれぞれ71兆ウォン(約8兆円)、6兆6000億ウォン(約7400億円)と暫定集計されたと公示した。売上は昨年第1四半期に比べ11.37%増、営業利益は931.25%と急増した。昨年第1四半期の営業利益は、2009年の第1四半期以降で最も少なかったほど実績が悪かったケースであるため、今回は底上げ効果が大きかった。サムスン電子の四半期の売上が70兆ウォン台を回復したのは、2022年の第4四半期(70兆4646億ウォン、約7兆9000万円)以来5四半期ぶり。

 今回の実績は、証券会社の予想平均(コンセンサス)を約27%(1兆4300億ウォン)ほど上回る水準だ。金融情報会社のFNガイドが予想していたサムスン電子の第1四半期の営業利益は5兆1701億ウォン(約5800億円)だった。市場では、今年初めの時点でも、サムスン電子の第1四半期の営業利益を4兆ウォン半ばから後半とする見方が優勢だった。しかし、メモリー半導体の減産にともなう価格上昇と、在庫を備蓄しようとする需要増加の流れが続いたことで、証券会社は最近、実績予想値をいっせいに引き上げていた。

 サムスン電子の実績改善の背景としては、メモリー半導体業界の状況回復が挙げられる。韓国投資証券のチェ・ミンスク研究員は「DRAMとNANDフラッシュメモリの平均販売単価(ASP)の上昇が、実績をけん引したと推定される」と述べた。台湾の市場調査会社のトレンドフォースは、第1四半期のDRAMの平均販売単価が前四半期比で最大20%上がったことに続き、第2四半期も3~8%上昇すると予想した。

サムスン電子の半導体=サムスン電子提供//ハンギョレ新聞社

 暫定実績であるため、サムスン電子は事業部門別の実績は公開しなかったが、証券会社は、半導体事業を担当するデバイス・ソリューション(DS)部門の営業利益は7000億~1兆8000億ウォン(約800億円~約2000億円)に達すると予想している。DS部門は、昨年は第1四半期は-4兆5800億ウォン(約5100億円)、第2四半期は-4兆3600億ウォン(約4900億円)、第3四半期は-3兆7500億ウォン(約4200億円)、第4四半期は-2兆1800億ウォン(約2400億円)の大幅な営業赤字を記録した。人工知能(AI)機能を前面に出したスマートフォンのギャラクシーS24の人気も、実績を引き上げる助けになったと分析された。

 こうした実績改善の流れは当面は続くものとみられる。ただし、増加傾向は多少鈍化する可能性があるとも分析されている。メリッツ証券のキム・ソンウ研究員は「第2四半期にも半導体部門の実績改善に基づく利益増加が予想される」としながらも、「(スマートフォン事業を担当する)モバイル経験(MX)事業部門の実績鈍化によって、(増加幅の)相当部分が相殺されるものとみられる。高帯域幅メモリ(HBM)の売上拡大を通じての売上多角化が重要になる見込み」だと述べた。

 サムスン電子の株価はこの日の予想外の実績発表にもかかわらず、米国の金利引き下げの遅れの可能性と中東地域の緊張の高まりなどにともなう市場不安によって、前日より0.94%(800ウォン)安の8万4500ウォンで取引を終えた。

 一方、この日LG電子は、今年第1四半期(連結基準)の売上と営業利益が、それぞれ21兆959億ウォン(約2兆3700億円)、1兆3329億ウォン(約1500億円)と暫定集計されたことを明らかにした。昨年同四半期比で、売り上げは3.3%(6800億ウォン)増、営業利益は11%(1645億ウォン)減となった。

キム・ギョンウク記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/marketing/1135461.html韓国語原文入力:2024-04-05 23:41
訳M.S

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